たまには 幸せになりたいと 呟いてみるけど
わずかな言葉と 椅子を引く音がして
静かになると
わがままだと 気づいても、
誰もいなくて
いつだって言葉足らずで
この道を行くのは 信じているから
キャンパスの色を ずっと 忘れられなくて
向こう側へと坂を下り
霧は濃くて
雨は降り続いていく
街を駆け回って 息をするのが苦しくなって
過去になんて
いつに行けばいいか分からなくて
赤だと青だとか
迷っているときが 幸せだったなんて
きっと 気づくわけがない
謝るけど言葉は空に
踵を返して
塗りつぶしても、滲んでいく
青や赤が幸せだったなんて 気づいても遅いし
言葉だけが綺麗で、
水たまりを避けて
映る景色に 浮かんでいる影。
踏みつけるけど
悲しくて やりきれなくても
ずっと ずっと 踏みつけている。
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