ちょっと昔の話しです。
夏も終わろうとしている9月のはじめ、
私は休日なので、横浜から電車に乗って都内に遊びに行こうとしていた車内でのことなんです。
新川崎駅から、若いお母さんと5歳ぐらいの男の子が乗ってきたのです。
若いお母さんは、ガリガリに痩せ細く、真っ白なドレスを着て、糸のような細い腕には、白いサポーターを巻いていました。
全身白一色です。
男の子は、半袖、半ズボンです。
一目見てわかるのは、男の子の手足は傷だらけなのです、
よく見れば顔も傷だらけで、
車内は土曜日なので、そんなに混雑はしていませんが、
そこにいた、誰でもが、この異様な2人に目を凝らしていました。
私も、じっと2人を見ていました。
座席は空いている場所もありましたが、2人は立ったままでした。
男の子は若いお母さんと手を繋いでいましたが、その顔は明らかに怯えていて、
誰かに助けを求めているようです。
ふと、男の子がお母さんに何か言ったようです。
その瞬間、
お母さんは、男の子の頬をビンタしたのです。
そして、
それから、言葉で男の子を責め続けます。
何回も何回もビンタをします。
電車は多摩川をを通過して、大崎も通過しても、
それでも母親の言葉責めは止まりません。
。。。。
車内は重くるしい雰囲気になってきました。
そして、
誰しもが顔を背け、見ないふりをし、関わらないようにしていました。
私は、
非常に怒っていました、、、
何故だか、無性に怒りが湧いてきたのです。
子供を虐待している母親にではなく、
見て見ぬふりをしている普通の人たちに、、、
新宿駅で2人は降りたのを見計らい、私は声をかけました。
それから、お母さんの話しをよくよく聞いたのです。
なるほど、なるほど、、、
私はクスリを極力出さない精神科医と摂食障害の自助グループを案内して、、、
それから、その親子がどうなったかは、わかりません。
もしかしたら、私の行動が裏目に出た結果になったかもしれません、
ただ、
私はあの時、
見て見ぬふりは出来なかった。
それが良いとか悪いということではなく、
正義感づらしたいわけでもないのです。
目の前で、親が延々と子供を虐待しているのを現認したならば、そこに介入すべきだと思うのです、
それを「こいつら危ない奴らだよね、関わるのは止めておこう、自分には関係ないし、自分に危害が及ぶ可能性もあるじゃん、やばい、やばい」
と
そう考えた、車内にいるマジョリティの皆さまとは、
もしかしたら、それが正しい対応だったかもしれません、
処世術に富んだ大人の冷静さだったのかもしれません、
しかし、
ふと思うのです、
ちょっと拡大解釈ですが、
ここまで日本をダメにしてしまったのは、
こうした、
自分だけの保身を考えた、マジョリティな人たちではないかなと、
今だけ、金だけ、自分だけ、
利益しか頭になくて、損することはやらない、
そして
揉め事から逃げ、
みんなと同じことをすることを是とする。
要するに常に目先しかみていない。
だから、簡単に騙される。
まぁ、私もその1人かな、
富士の下には、
秋の音がします。
