化粧品の仕事をしていると言うと、ほぼ確実に聞かれるのがこの質問です。
「ねえねえ、ぶっちゃけ、どこの化粧品が一番いいの?」
もう何百人かに聞かれたと思いますが、実は答えはありません。
なぜなら、人の肌質というのは十人十色どころか100人100色くらいあって、
しかもそこに「感触の好み」「生活習慣」「仕事内容」「メイクの好み」「体調」「季節」といった要因が複雑に絡んでくるのです。
仮に、その人の肌質が乾燥肌だとしても、ずっと家にいて家事をメインにしている人と、
営業職で外を出歩く機会が多い人では、
肌が置かれている状況も違えば、メイクの種類などもまるで違ってきます。
お子さんがいらっしゃる方は香りのあるスキンケアを好まれませんが、香りがないと「やった気がしない」と言われることもあります。
乾燥肌でもニキビができやすい方は、あまり油分が多いタイプは避けるべきですが乾燥して肌が硬くなりやすい方には油分は必要な場合が多いです。
よく敏感肌です、と言われますが、
敏感肌にも
「ひりひり感を感じやすいタイプ」(アルコールなどを避けるべき)
「多くの成分にアレルギーを感じやすいタイプ」(配合成分が少ないものが比較的安心)
「アレルギーでは無いが、痒くなったり赤くなったりするタイプ」
(ビタミンAなど、比較的薬効の強いものに注意)など
さまざまなパターンがあります。
付けた時は痛くも痒くもないのに、翌朝見たら腫れていた、なんてパターンもあるのです。
その上に、化粧品の性質や、もっと細かくは化粧品会社のポリシー、処方特徴など考慮していくと、
本当に化粧品をオススメするのは難しいのです。
ただ、化粧品が良いか悪いか(肌に合うかどうかは別として)の最低基準として、
私がチェックをオススメすることがひとつあります。
それは、製品の説明に破綻がないかどうか。また、事実に沿ったことを訴求しているかどうか
例を挙げると
・空気中の水分を吸収して、ずっと乾かないファンデーション
→普通、肌の水分の方が吸収しやすい・・つまり、肌が乾くのでは?
・全品アルコール無配合です(化粧水、乳液を除く)
→なぜ「全品」と書くのか疑問。私は処方開発にポリシーが無いと判断します。
・全成分が植物成分なので安全です。
→植物由来だから安全というのは論理的におかしい。また防腐剤等は?
・防腐剤無配合の石鹸だから安全です。
→固形石鹸はアルカリ性が強く防腐剤を必要としない処方も多いのに、
わざわざ強調するほどのことなのか?
しかも防腐剤なしでも菌が繁殖しないということは、むしろ基本的に刺激が強いと見るべきなのでは?
など、冷静に考えるとオカシナ説明・ヘンテコな訴求は、けっこうあります。
なので説明書きを読んで納得して
かわれて損をする主婦もいるので
気をつけて下さいね。
