慧のAストブログ

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私が思ってることや気持ちを歌詞にして載せたりしましたが、
今はAAAのことを書いたりaスト書いたりを中心にしてます!
読んで頂けたら本当に嬉しいです(OvO)

AAAが大好きです♡とくにちあちゃんとだっちゃんLOVEです( ´艸`)でもAll押しです!Aストよかったら読みに来てください(^O^)
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千「…ごめんね、待った?」






その一言を、笑顔で言った




それが限界だった







分厚くて温かそうな

ダウンコートに身を包んだにっしーが


顔を上げて

私を見ている



どんな感情も見えてこない








涙が一つ、こぼれた






私のバカ


さすがにまだ泣くのは早いよ…





そう思うけど

コントロールなんて効かなかった







西「…ちぃちゃん、座って?」





優しい声で

ベンチの右側に促してくれる




その言葉通りに、隣にゆっくり腰かけた




西「…来てくれて、ありがとう。」




紺色のハンカチを差し出してくれる

その表情は見れずに、受け取る




千「…ごめんね、ありがとう。」




少し落ち着いてきた涙を

控えめに拭いた





にっしーの無言が

とても苦しい


必死の思いで
ゆっくり顔を上げてみたら




今日、初めて目が合った




多分ずっと
笑いかけてくれてたんだろうな










にっしーが笑ってくれるから


私も笑う





千「…にっしーってさ、」




西「うん?」




千「ほんとの名前は、西島なんでしょ?」




私の言葉を聞いて

にっしーの目尻が細くなる




西「あれ、バレちゃったか。颯に聞いたの?」




千「うん。和田くんも知り合いなんだよね?」




西「うん…黙っててごめんね。」





口をつむって、首を振った





千「…でも他は何も聞けなかった。」




西「…うん。そっか。」




千「うん。」





にっしーが

一つ軽い咳払いをする








西「俺の名前は、西島隆弘。」




千「……西島、隆弘。」




西「うん、23歳。」




千「……。」










西「ちぃちゃん。」






千「なに?」






西「ちょっと長くなるかもしれないんだけど


俺の話をしてもいい?」








あぁ

魔法が解けていくんだ






千「…うんっ。」













ーーー約5年前   西島隆弘 18歳






颯「大学合格、おめでとうございます。」



西「あはは、ありがと。」





ダンス部の後輩である颯が

ニコニコしながら、祝福してくれてる




一個下の颯とは、

何故か妙に波長が合って


一番仲良くしてた後輩だった



部活は引退してからも、
ちょこちょこ顔を出していたけど


もうすぐ卒業となると

やっぱり寂しくなる




颯「その大学に決まったってことは、

やっぱり例の部活、入るんですか?」




西「おう、そのつもり。」




颯「おおー、楽しみですね。

俺も頑張って追いかけますよ。」

  






颯の言った"例の部活"っていうのは


演劇部のこと




俺が合格したのは
舞台芸術や表現を学ぶ学科で


そこの学生の中で演劇を好きな奴らが集まって

小さな規模で部活動を始めたらしい



サークルにせず、部活を作ったこともあり

小さくても本格的だという話を聞いた




西「うん、本当に楽しみ。」








そもそも、ダンス部の俺たちが

演劇に興味を持ったのは



まだ部活を現役でやってたときに颯と一緒に
ミュージカルを観に行ってからだった




お父さんがチケットを貰ってきたから
ダンスや表現の勉強にでもなればいいってことで

俺を誘ってくれたらしい


せっかくだから、と観に行った






そしてそこで

俺たちは衝撃を受けた





西「…いや、マジすごくなかった?」



颯「やばかったです。感動しました。」






表情、歌、声、動き、表現、、

その全てで感情を伝えてるような


心に直接訴えかけてくるような




そんな舞台に圧倒されていた







その日から俺たちは演劇という表現に

魅了されて




色々な舞台を観に行って

そういった勉強ができる大学を探して



こうして無事に合格できて

颯も追いかけてくれる





俺の未来は

とても明るかった