ハラハラドキドキ、様々なトラブルを経験した、アメリカを2011年11月1日23時05分に出港。
途中、浅い所では錨を降ろして潮が上がってくるのを待ったりして、やがて夜が明ける。
ビクトリア川を、美しい紅葉を眺めながら下るのは、プレッシャーから解放された身には最高に気分がいい。
やがて河口の街、アストリア沖を通過。
何隻かの船が、積み荷待ちのために停泊している。
皆、トラブル無く、無事に積み込みができますように。
穀物の中にいる虫を殺すため、貨物倉の中には消毒薬が撒かれている。
危険なので立ち入らないように、入口に「危険」の文字とドクロと骨が交差したマークが。
漫画「ワンピース」のどくろは可愛いが、これは実際に危険なので何だか怖い。
エルサルバドルでの揚げ荷に、本船に積んであるクレーンを使うという事なので、ワイヤーにグリースを塗る。
初めてこの作業を行う甲板員が二人いたのだが、そのうちの一人は怖くて午前中一杯できず、午後になって甲板長に命綱を押さえてもらいながらやることとなった。
高さが海面上30mもあるうえ、常に揺れているので、誰もが最初は怖い。
自分も、クレーンについている滑車や、そのほかの設備を点検して回る。
仕事だから登るけど、あんまり落ち着く場所とは言えない。
しかし、上からの眺めはなかなか気持ちいい。