こんな大邸宅の御主人が、私如きに5000円を貸して、って。 このお屋敷町でも目立つ欧風建物。 追い縋るような御主人の丸めた背中に納得の行かない思いで、私は5000円を差し出しました。 何処を掘っても見当たらない井戸は埋めた業者が周りを壊して深く埋め込んだと思われます。 見付からない儘終わりましたが…。 今度はお店の改装をするので、地下室に降りる階段周りを石で作って欲しい。と頼まれて見に行きました。 結構強い台風の日で…階段を途中迄降りたら地下室内が湖になってテーブルや椅子がプカプカ浮いて居ます。 吃驚しましたね~、主人が「ポンプで掻き出さないと」、と言って、近くの水道屋さんが呼ばれ、掻きだしが始まりました。 その最中、外を見たら御主人が台風の雨風の中、箒を持って道路を掃いておられます。 「こんな時に道路を掃く人は居ないよ~」と言う主人。 御主人は…「相模川の辺は雨風が凄くて、うちは鉄筋コンクリートだから、近所の人達が避難して来て居るんだって~」と言われます。 (え?) それって、相模川の傍に別宅が有る、と言う事ですか?、 2号さんか後妻さん?。