ソファに座って本を読む潤を
横から盗み見る。
デートらしいデートをしたことない。
中学からこの仕事をしてるんだ。
そりゃ誰の目も気にせずに、なんて
デートをしたことないだろう。
俺だって同じだ。
「なに、翔くん。」
「え。」
「え、じゃなくて。」
「いやなにも。」
「そ?」
「そ。」
「視線感じるんですけどー。」
潤が笑いながら言う。
そんな潤との距離を縮めて座り直すと
潤は首を傾げる。
「え、ほんとなに?」
「ん〜?くっ付いちゃダメだった?」
「ダメじゃないけど…。」
「でしょ。」
「変な翔くん。」
クスっと笑って視線を本に戻す。
そんな潤の横顔は今日もキレイだ。
「な、デートしたくない?」
「誰と?」
「誰ってデートの相手は一人しかいないだろ?」
「ええ〜翔くんと?」
「誰想像してたんだよっ。」
「旬とこの娘とか?」
「いやいや俺が小栗くんとこの子のこと今出してこないでしょ。」
「ふふふ、そうだね。けど急にどうして?」
「や、どうかなって。」
「ん〜、そりゃまぁ出来たら嬉しいよね。」
「じゃあさ、じゃあさっ、しよっか!」
「え?」
「デート!」
「いやいや無理でしょ。」
「無理じゃない。」
「いやいいよ〜。」
「なんで?行きたいとことかないわけ?」
う〜ん、
と潤は読んでいた本に顎を乗せて
天井を見上げた。
見上げる瞳を縁取ったまつげは長い。
ああやっぱりキレイだ。
「…ないかな。」
「え??」
「ない。」
え、これクイズ松本潤じゃないよな?
違う違う。
俺と潤の部屋のソファの上に
潤と2人なのだから。
「いやいや今から行けなくてもいいんだよ?」
「将来的に、って?」
「そうそう!希望的観測でさっ!」
「希望ねぇ…。」
「そうっ!どうっ??」
前のめりな俺に若干苦笑いの潤。
デートの素人の潤が望むようなデートを叶えてやりたいじゃないか。
デートの場所として情報を提供を出来ないのは
少なからず自分も素人だからなのである。
ディズニーとか?
映画とか?
遊園地とか?
水族館とか?
久々ライヴ行きたいとか?
デートって感じじゃない?
いやそのあと感じのいいレストラン予約したり?
あ潤のことだから美術館とか?
アート展なんて
昔の俺らから考えたら
大人なデートだよな。
潤が行きたいと言うなら
今の俺なら
その全てを叶えてやる。
今の俺は
叶える自信がある。
「なにもないよ。」
「え?世界一周とかでもなんならいいんだぜ?」
「ふふふ、そんなこと頭に浮かびもしてないよ。」
「マジ大丈夫だって。今すぐとはいかないかもしれないけどさ。」
「だからほんと、ないんだって。」
クスクス笑う潤は
遠慮してる風でもない。
「ここにいて。」
「ここに?いるじゃん。」
隣にいる潤が笑いながら俺にもたれて
「それがいい。」
「デートじゃなくね?」
「ん〜でも俺の希望でしょ?希望的観測でしょ?」
もたれかかる潤の肩に手を回して
その頭に俺も頭を寄せる。
「だからワガママ言っていいのに。」
「だから言ってるよ?」
俺が不服そうに口を尖らせてると
潤はそれを見てまた笑う。
「ここに、俺の隣にずっといてよ。」
「潤…。」
「俺この仕事を中学から始めて、普通の人なら窮屈に思うこともあるかもしれない。だけど自分で選んだこの道でたくさんの人に出会って、何より翔くんに出会ってこうして一緒にいられるなんて、こんな贅沢なこと他にある?」
真っ直ぐにキラキラした目で見つめて
潤は笑顔で言った。
初めて出会った頃と変わらず
その笑顔はキレイだ。
「あ。」
「なに?」
「強いて言えば…、」
「なに?なになに?」
「翔くんが俺を連れて行きたいとこに連れてってのが俺の希望的観測かな。」
あーもーほんと。
ほんとにさ。
なんなん。
潤にガバッと腕を回したら
潤は大人しく俺の腕の中に収まって
俺の背中に手が回る。
「うん、ここがいい。」
「ですなですな。」
今年も一年ありがとうございました。
思い返せば特急列車に乗り遅れ、皆さんに手を引いてもらって追いつきかけたと思って一息ついてたら先へ先へと見えなくなりそうな嵐さんをこれからも応援していきたいと思います。
色んなことがあって全て自分の中の整理が全てついたとは言えませんが高鳴る胸のまま皆さんとワイワイしたいと思います。
よろしくどうぞ!
いざっ!
ともにっ!
