中越地震があった 次の年に 私達は 息子を夫のタンデムシートに括りつけて
東北へバイクのツーリングをした
黄金色に輝く稲穂の向こうに まだ傾いた高圧電線の大きな鉄塔
地震で陥没してしまった 高速道路を修理する為の工事に遭い
何度も私達は
減速したり 規制された一車線を走ったり 真新しいアスファルトの匂いをかいだり
そのガスにやられてしまった野獣を見ながら
それでも美しい収穫の時期を迎えた稲穂を見ながら走った
帰ってきて息子は何枚も 傾いた鉄塔の絵を描いた
観ることは知ること 知ることは背負うこと
小さな背中には 何かを背負わせてしまったかと 思うが
息子は足を踏みしめて 立っているので
背負うものがあるのは何才でも 「背負っていこう」という同志がいれば
いいのかもと思う