恵比寿にて待ち合わせ。

前回、貴方を楽しませることが出来たのか…


まだ貴方が私を選びたいと思って下さるのか…


正直ちょっと不安な日々でした。


夕方の恵比寿駅の雑踏の中

私に手を差し出してくれて



私は、あ、ゆっくりと加速して良いんだな、と


貴方の手は、私にとって

貴方が思うより遥かに多くの意味や、救いを兼ねていて


この数日の不安、この二年の間を

払拭してくれる


そんな手でした。



恵比寿の筑紫楼の個室でディナーを頂いて


東京駅に戻り

メトロポリタン近くのバーで飲み直しましたね。


ここは私が!
って財布を出そうとする私、
良いから!って制する貴方。


結局強引さでは私が勝って


ありがとうございます、貴方
いえいえこちらこそ、と私


お互いに頭を下げあって


変な接待みたいで。笑


どんな風に周りの目には私達映るかな?



仕事?

愛人?


恋人に見えるかなぁ
曇り 時々 小雨



東京駅 大丸上のXEX東京に12:30の待ち合わせ。



丁度二年ぶりの再会。





少し遅れて到着したら、



既に貴方は着いていて、周りの景色がサイドを流れて
貴方にピントが合ったみたいに、目に飛び込んできた。



二年前に、次に会ったら、本当に恋に落ちてしまうと思って・・・
主人ある身として、連絡を絶ったその人が


魅力を色の濃度に表すなら、二年を経て一段濃くなった様相で
私に横顔を向けていました。




その時の貴方は



エスカレーターを上がった先の、
ラウンジに入るとすぐのキャッシャーデスクの向こうで



電話をしていて、

私を見つけて、



色んな感情の入り混じった

映画のワンシーンに出てきそうな表情で

私の目を捉えて



「先生、生きてて良かった」



そうおっしゃいました。





これから長くなるのか


そうではないのか


これを書いている今は、いつかの終わりが来るまでわからないけれど






私にとって絶対に 忘れることの出来ない日々の始まった瞬間は



まさに、この時でした。





どんよりしたお天気の日、二年前にした、ただ一度のデートも
確か小雨が降っていました。



あのときは


上野美術館で展示を見て、私は確か貴方に似合いそうだと
シャネルの香水をプレゼントしたんだっけ。


それから、品川のイタリアンでディナーをして・・・。




湿気や空気の記憶は私にとって強烈で



いろんな場面で私は凄く覚えているけれど、


私はあの日のことを余り思い出せません。




私にとって、これまでの人生では最も辛い日々の始まりのような
真ん中のような そんな時だったからかもしれないし



ただ、どう貴方を好きにならないかに
無意識に思案していたからかもしれません。




それだけ予感がありました。




私は貴方を選びたくなるし、貴方に選んで貰えるんではないか、というような



そんな予感とフィーリングがありました。




お席は、窓際の、雨の東京駅を眼下に見下ろす二人掛けで


ランチのコースを戴いて


この二年にあったお互いの色々な気持ちの流れ、環境の変化のお話をしましたね。




でも貴方は言ったんだよ。



私が



じゃあ、生まれ変わったら結婚しましょう!笑



と言ったら



生まれ変わったらでいいの?



って


言ったんだよ。




私は笑って流すのは自分で得意だと思っているし



ましてや再会したばかり、二年越し、二回目のデートで


そんなの冗談のやりとりだけど・・・




私がポロっと口にこぼすような、私の望むことを

バカバカしいくらいのわがままを

全て真に受けて頑張ってくれる貴方が



そういえば、そう言ったな、って思い返すと




ああ、あの時の一言は



どんな宝石より貴重だった



と思うし



もう掴むチャンスもないんだな



とも思うよ。





大丈夫、私はそこまでバカじゃないから。





ドルチェの前に



まだタバコは吸っていますか?


と聞くと


貴方ももしかして我慢していたのかな?




バッグからタバコを取り出して


一緒に喫煙ブースに移動して・・・




この二年で恐ろしく急速に若さを失って
精彩を欠いた私を



世の女性が嫌と思うことがあるのかと疑うような


情熱的で力強い目と腕で



奪って行きましたね。



本当はその後

ウフィッツィ美術館展を観に

二年ぶりに上野へ一緒にいくはずだったけど



何もやり直すことはない
遡って続きを始めることはない



貴方もきっとそう思ったんじゃないかな


それとも早く抱きたかった?w




メトロポリタンの日銀側を見下ろす部屋で飲みなおして



日が暮れて



大丸で私の下着と、貴方の下着、シャツを買って


ご友人のご出産祝いのプレゼントを一緒にチョイスして



友達が勤めるブランドを勧めたのはナイショだけど。w




その後は、銀座の貴方のお気に入りのお寿司やさんとバーへ。




どちらも貴方の行きつけで

本当に素晴らしいお店で




なのに、



今思うと私は、久々の再会に本当に緊張していて


上手くしゃべれなかった気がするな。




つまらなかったかよね、きっと。。ごめんね。





もうこの後誘っていただけないのかな?

二年の間、貴方の中に居た私と違いすぎて

幻滅されちゃったかな?





そんなことを、朝まで思ったり考えるのをやめたり



繰り返しながら



翌朝、ホテルのドアで貴方を見送る別れのキスをしました。