前田雅英先生の刑法総論の新しい版が出たのですが、すごくスリムになっていてびっくりしましたΣ(゚д゚;)古江先生の事例演習刑事訴訟法が分厚くなったのと対照的ですね。


ちなみに第5版には、


「厚い本は難しい」というのは、間違いである。薄くて行間を読まなければいけない書は、むしろ難解である。わかりやすく解説すると、情報量は必然的に増える(前田雅英『刑法総論講義 第5版』はしがき(弘文堂・2011))


と書かれていて、650頁近くあったのが、150頁ほど削られてました!!!


もともと伊藤塾の呉明植先生のおすすめする本だったのですが、より受験生に身近な基本書になるかもしれませんね。この春は新刊ラッシュがすごいですが個人的には注目度の高い1冊です。


教科書と判例集から勉強法で参考になりそうなところを紹介します(*^^*)


「新しい司法試験の方向性がほぼ固まり、法学の学習が、法科大学院はもとより学部も含めて、『学説を中心とした知識を理解し覚える』という作業から、『具体的事実を前提に自分で解決する力を身につける』ということにシフトした。もちろん、基本的な理論に関する知識の重要性は変わっていないが『何が重要な理論か』は変わってきた。『具体的な事実の中で、どの部分が重要か』を選別する『活きた規範(基準)』を知ることが大切である。」
(前田雅英『刑法総論講義 第6版』はしがき(弘文堂・2015))

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「法解釈にとって、ある意味で最も重要なのは事実を認定する力であるが、法科大学院や法学部で求められているのは、認定する事実を素材に、如何にそれを法に
あてはめ、結論を導く力を身につけるかである。そのためには、抽象的な大原則としての『規範』『理論』ではなく、現在の判例が結論を導く際に用いている『規範』、すなわち具体的事実へのあてはめの一歩手前の『生きた基準』を理解することが何より大切である。そして、規範に事実をあてはめる具体的作業を、判例から学ばなければならない。」
(前田雅英『最新重要判例250〔刑法〕第10版』はしがき(弘文堂・2015)



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ケースブックも最新版が出ました。「判例をどのように読めば、答案構成ができるか」を示していて、授業だけでなく、自習にも使えます。


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