おめでとうございます!広瀬新竜王!! | 気ままに気軽に適当に

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ギリギリ昭和生まれが文章力アップのために始めたブログです。
徐々に成長が見られるといいんですが。

タイトルでネタバレもいいところですが、まぁTwitterのトレンドやニュースになったからいいでしょう。

にしても、まさか羽生九段と書く日が来るとは。ちょっと残念ではありますが、きっとすぐに復位されて通算100期を達成してくれると思います!

 

個人的な将棋ニュースとしては、振り飛車のバリエーション強化ということで、藤井システムを指してみました。

まだ、藤井システムを選択すべき局面の見極めが弱いのですが、一局だけ完璧にはまった対局があり見事勝つことができました。

普段は敵の攻めをギリギリで受けながら勝つことに快感を覚えてるのですが、ガンガン攻めて相手を打ち崩すのも楽しいですね。

 

ちなみにこの藤井システムを考案した藤井 猛九段は竜王戦第七局の立会人でもあります。

余談はさておいて、新竜王が決まった第七局の棋譜を見ていきましょう。

 

広瀬新竜王の先手で本局は始まりました。

 

初手からお互いに歩を5段目まで突いていったときは、横歩か?と思いましたが、11手目で角換わりに。

今期の竜王戦で多く見た局面なだけあり、どのような展開になるのか予測ができません。

 

互いに駒組みをすすめて・・・何度目でしょうか、これを書くのも。

本局も33手目に同型に至りました。

やっぱり同型に組むのは、相手に好き勝手やらせないためなんでしょうか。

自分の指したいようにって感じはしないですよね。

 

45手目に4五桂と広瀬竜王が攻めの一手、3三の守りの銀を強引に動かしながら5段目に銀を上がるための起点にしたいと僕は読み取りました。羽生九段は当然引く一手。

なんですが・・・1筋、2筋、3筋と連続で広瀬竜王が歩を切る手を。

羽生玉の前にスペースを作ることと、終盤歩による受けをできなくするのが目的だと思うのですが、50手に満たない段階で3枚も歩を相手に与えてしまうのは、大丈夫なのかな?怖くないのかな?と心配に。

 

さらに広瀬竜王は香車を切ってから角交換をしたことで以下の局面に。

これでは2六の地点に馬が作られてしまうし、ソフトの評価値的には互角らしいですが本当に大丈夫なんでしょうか?

 

羽生九段は先の懸念の通り、作った馬をもとにじわじわと広瀬陣を攻め、対する広瀬竜王も7筋を軸に駒を進め。

大きな決め手はないものの、徐々に激戦が近づく空気が伝わる棋譜が続く中、87手目に1二歩打。

1一と金にタダで成られるわけにはいかないですし、持ち駒は桂歩なので玉で受ける一手でしょう。

実際は3六馬で歩を補充、広瀬竜王の受けに対応してから、2二玉で羽生九段は受けました。

 

広瀬竜王の飛車へのちょっかいやらいろいろありまして120手。

局面としてはだいぶ飛んでますが・・・ちょっと書きづらかったので。

4五にいる馬は4四歩で逃げ道がなくなってしまうのですが、羽生玉は2三の位置が急所に。

1四の馬で守ってはいますが、これは1五に歩を打てばいともたやすくはがれてしまうので、守りとしてはかなり厳しいところ。

玉の囲いも、持ち駒の状況も広瀬竜王優勢の局面ですね。

 

思わず「うわー!」と声を出してしまう129手目。ここで龍をつくってからは、龍が大暴れして羽生九段の駒を次々と取っていく始末。

羽生九段も2枚の馬を使って玉へ迫るのですが、いかんせん持ち駒に決め手の駒がない。

馬だけでは大きく寄せることができず、広瀬玉は早めに逃げて余裕を作ることに成功。

 

逆に羽生玉は広瀬竜王の持ち駒に翻弄されて守りがスカスカに。これはしんどいぞ。

羽生九段もと金をつくったりしたのですが奮闘及ばず。167手目の2一銀で投了となりました。

投了図以下は、同玉⇒3三龍⇒同玉⇒5二龍

引けば金打ちから寄って詰み、合駒すれば同龍 同玉に頭に金を2枚打って詰み

 

ただ個人的には167手目は3三龍でもよかったんじゃないかなと思いますね。

持ち駒が桂歩なので2三からの攻めに耐えれずシンプルに詰ませられたかなと。

 

ということで、まぁ見事な攻めで広瀬新竜王が誕生したわけで。

羽生ファンの前にいち将棋ファンとして純粋にお祝いしたいです。

8年ぶりで、しかも竜王の獲得、おめでとうございます。

 

一部界隈では羽生九段に魂を抜かれた棋士として有名な広瀬新竜王が、見事雪辱を晴らした!みたいな構図っぽいですが、単純に七局の棋譜を追ってきてどの局も激闘で、楽な将棋はなかったです。

そんな中、フルセットで勝ち切った広瀬新竜王が強かった。それに尽きると思います。

 

 

8大タイトル保持者の平均年齢も下がってきており、世代交代が本格化してきた印象がありますが、羽生九段にはぜひとも再びタイトルを取っていただきたいところです。

前竜王と名乗らず、九段としたところに復権の熱意を感じております。

 

次のタイトル戦は王将戦、振り飛車党としては久保王将に防衛していただきたいところです。