大相撲名古屋場所7日目(13日、愛知県体育館)
稀勢の里は完敗だった。
「いやー、甘いっすね」と振り返った通り、いいところなく完敗。
豪栄道に立ち合いの圧力で負け、一気に寄り切られた。
中日を前に3敗目。初めての綱取り挑戦は失敗に終わった。
北の湖理事長(元横綱)も
「この時点でもうないでしょう。考えられない」と明言。
それどころか、15年ぶりの日本出身の新横綱誕生に期待をかけていただけに
「相撲になっていないよ」と厳しい言葉が口をついた。
朝稽古後、稀勢の里は
「徐々によくなっている。それじゃあ遅いと思うけど」と漏らしていた。
周囲の期待は重圧へと変わり、土俵に上がる前から身体を固くさせた。
支度部屋では「あすから頑張ります」と絞り出すのが精いっぱい。
この屈辱を今後の糧にしたい。