疲れやすい原因は大きく分けて精神的な面と身体的な面があります。前者ではまずビタミン不足。とくにビタミンB群が不足していると疲れやすくなります。なぜならこれらのビタミンはエネルギー代謝に大きな影響を及ぼすからです。摂取した栄養がうまくエネルギーに代謝されていないと疲労が蓄積しやすくなります。
それからミネラル不足。こちらは鉄の不足、つまり鉄欠乏症が大きな原因となります。鉄分が不足すると貧血に陥りやすくなりますが、血液に酸素を運ぶヘモグロビンが減少し、疲れやすさをもたらします。他には睡眠不足や睡眠障害も疲れやすい原因としてあげておくべきでしょう。
疲れやすい原因の身体的な面ではやはりストレスが大きな問題です。ストレスの蓄積によって自律神経のバランスが乱れ、交感神経が優位な状態になってしまうと睡眠不足に陥り、疲れやすくなります。また、ストレスから身を守るためにビタミンやミネラルが消費されてしまい、エネルギー代謝が損なわれてしまいます。体は健康なのにもかかわらず慢性的に疲れやすい状態になっている場合にはうつ病を疑う必要も出てくるでしょう。
このように、疲れやすい原因は身体面、精神面両方にあるほか、両方が密接に関わっていることも多くなります。できるだけ早い段階で適切な対策を行うことが求められるでしょう。
疲れやすい原因は大きく分けて身体的なものと精神的なものがあります。精神的なものとしては自律神経失調症が代表的なものとして挙げられますが、もうひとつ忘れてはならないのがうつ病です。
注意したいのはうつ病が原因で疲れやすい状態になるだけでなく、疲れやすい状態がうつ病の初期症状としてあらわれることが多い点です。精神的な病はできるだけ早く発見・治療を行なった方がよい一方、見極めが難しい面もありますから、この点は重要なシグナルといえます。
では初期症状かどうかをどう見分ければよいのでしょうか。まず休息がもたらす効果。身体的な疲労では睡眠などの休息を十分に取れば一定の疲労回復効果を得ることができます。しかし精神的な場合にはいくら休息をとっても疲れが抜けないことが多いのです。それどころか、睡眠障害のように休息そのものをうまく取れないケースもあるのです。
もうひとつ、1日のうちで疲労のピークが何時ごろにくるかも見極めるポイントです。身体的な疲労は基本的には1日の疲れが蓄積した夕方から夜にピークが来ます。しかし精神的な場合には朝がもっとも疲労が大きく、しかも憂鬱な感じが伴うケースが多く見られます。
なお、精神的な疲労の場合、長期間に渡って疲れが溜まった状態が続く傾向が見られます。身体的な原因の場合は疲れがたまっている時期と改善される時期が繰り返し訪れるのに対し、ずっと疲れが溜まったまま続いてしまうのです。
こうした違いや見分け方を把握したうえで疲労がうつ病の初期症状ではないか、うつが原因で発生しているのではないかを判断するようにしましょう。
