来春の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督が、
ソフトバンク・秋山幸二監督(50)に一本化されたことが24日、わかった。
27日にも日本野球機構(NPB)の加藤良三コミッショナー(71)が福岡市を訪れ、
同監督に直接、就任を要請する。難航していた監督問題が決着し、いよいよ3連覇へ向けて動き出す。
難航していた監督選考がついに決着する。
王ジャパン、原ジャパンに続くWBC3連覇の夢は、秋山監督に託されることになった。
球界関係者によると、ソフトバンクの試合のない27日にも加藤コミッショナーが福岡市に足を運び、
秋山監督に直接、就任を要請する。
日本代表「侍ジャパン」は11月16日にヤフードームでキューバと親善試合を行うことが決まっており、
9月いっぱいが監督選考のリミットになっていた。
現役監督の中で早くから候補に挙がっていた秋山監督は「現場(の監督がWBCの指揮を執ること)は難しい」として就任を固辞してきた。そのため、前中日監督の落合博満氏(58)らが候補に挙がったが
難航。元広島監督の山本浩二氏(65)らの名前も浮上したが、長く現場を離れたことによる試合勘の欠如などが不安視された。
WBCについては、第1回、第2回大会を連覇した日本では国民の関心と期待度が高いことから、加藤
コミッショナーから監督人事を一任されたソフトバンク・王貞治会長(72)も慎重に検討。「OBの中にこれという人もいない。先頭に立つ人は元気でないといけない」と現役監督から選考する方針を固め、秋山監督に絞った。
ソフトバンクがパ・リーグ優勝争いの大詰めを迎えていることから、秋山監督への説得は困難とみられたが、関係者によると、王会長の粘り強い説得を受け、秋山監督も最終的には受諾する見通しとなったという。
秋山監督は3月10日に行われた台湾代表との親善試合で日本代表の指揮を執り、日の丸は経験済み。オールスターで全パの監督を務めるなど多くの選手と面識がある。教えを請いにくる選手に対してはチームを問わずアドバイスを送る人柄の良さもあり、選手からの信頼も厚い。
ソフトバンク監督として就任3年で2度のリーグ優勝、昨季は日本一を達成するなど手腕も申し分なく、要請を受諾すれば、10月3日のプロ野球実行委員会で正式に就任が決定。その後、秋山監督を中心に日本代表のコーチ陣を決め、11月のキューバ戦の代表選手を選出-という流れになる。WBC3連覇へ向けて、いよいよ“秋山ジャパン”がスタートする。