まいど
ロンドン五輪第4日の30日
柔道男子73キロ級の中矢力が銀メダル
中矢力選手銀メダルおめでとう
ワンチャンスにかけていた。男子73キロ級決勝も残り30秒を切った。試合途中に故障していた右肘を
悪化させた中矢は抑え込みのチャンスを狙った。「ひと振りで逆転の一打を狙っていたんだけど」と中矢。
もつれて倒れてから体を入れ替えて抑え込んだかに見えたが、イサエフに逃げられた。
5月の試合で痛めた肘が完治したのは今月中旬。「痛みは感じなかった。思い通りに入れると思った」。
3回戦では、相手の足もとに潜り込む背負い投げで有効を奪う。攻めることへの不安は消えていた。
だが、決勝でイサエフのわなにはまった。背負い投げに入ろうとしたところを、イサエフに右手を取られ
て腕ひしぎ十字固めを決められた。右肘に痛みが走った。中矢は「相手の体が回転したので自分のポイ
ントと思った。でも、最後の決めが甘く、腕を取られてしまった」と悔やんだ。
昨年の世界選手権を制して、金メダル候補に名が挙がった。だが、事前に追い込んだ稽古(けいこ)を
積めず、スタミナ面で不安があった。準決勝で延長になると、「待て」の声がかかるたびに膝に手をつい
た。中矢は「最終目標は五輪。4年後は国内に強い選手が出てきているだろうけど、再チャレンジした
い」。銀メダルを胸に早々とリベンジを誓った。