黙り昨日、商店街の、どうしてこんなところにこんな場所があるんだと思わせるパチンコ屋から、ずいぶんさびしそうな顔をして出てくるおじさんをみかける。パチンコなんていうばくちでカネを巻き上げられたのだろう。そのだんまりした、重い表情に、「あしき事は身に覚(おぼへ)て、博打(ばくち)打(うち)まけてもだまり、・・・」(西鶴、『好色五人女』)との一文が思い出される。そこは、もはや娯楽を提供する場にあらず、我が国からなくしてもらいたいものだと思う。