忘れる | 拾い読みあれこれ

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きょ~も適度に息抜き、よいかげん。ゆっくり歩いて遠くまで

「・・・夫(それ)から月が立(たち)日が立(たつ)て、憂(う)きも世話も、日の内の事はさらりと忘れ・・・
(並木正三、『幼稚子敵討(おさなごのかたきうち)』)

憂きとはツライ、悲しい、苦しいことをいう。世話には苦労の意味がある。世の中、世間を世話場ともいうが、まさに苦労する場が世間。日の内とは昼間のこと。昼間の辛く悲しく苦しい事、また苦労させられる事も、さらりと忘れるにかぎる。

たとえ忘れがたいことでも、とにかく月日が経てば、いずれ忘れる・・・・。