ひとごころ「二人が底意同じけれども、それとは知れぬ他心(ひとごころ)、互いにさぐりてはてしなく、溜息をつくばかりなり。」(為永春水、『しゅんしょくたつみのその』) ここで底意は本心。好き同士の男女が本心ではお互いに好意を持っていながらも、人様の心のうちはのぞけない。本心を掴もうとして、お互いに手探りではてしがない・・・ いつの時代も若い人の悩ましいところか。