私たちにとって
初めてで最後の演奏会
演奏も残すところ
1曲になったところで
あたしは待ったをかけた
「私たちにはまだやり残したことがあります」
他の3年生が顧問の先生に手紙を読み
トリは言い出しっぺのあたし
もちろん手紙を読む相手は愛しの先生
「先生、初めて会った日のことを覚えてますか?」
読み出しはこう
3年間の思いを話す
その間先生の顔は見なかった
「もう、下は向きません。」
そう言って顔を上げて
先生を見つめた
先生が一回うなずいて
あたしは目を見ながら
はっきりと言った
「先生と会えてよかった。
他の誰でもない先生がいる
素敵な音楽ができる
この吹奏楽部に入ってよかった。」
そう言った瞬間
先生の両目から涙が落ちた
あの瞬間を
あの光景を
私は一生忘れないと思った
終わって帰る間際に
袖を引いて
みんなから少し離れたところに
引っ張っていく
「なになに、どしたの(笑)」
「先生、聞き流してね!!」
「はいはいはい」
「っ…………」
「早く、なーに?」
「…先生のことが好きだった」
「…俺も大好きだって(笑)」
「…あほ(笑)
大学はいったら先生より
良い人見つけてやる」
「なんじゃそりゃ(笑)」
「あー……
先生みたいな良い人見つける」
「そうか(笑)
がんばれよ。」
「…うんっ」
なんだかすっきりした
とりあえず
あたしはずっとこの先も
先生の生徒だから
近々一緒にご飯行きます(^^)
楽しみ楽しみ!!
まぁハッピーエンドだよ
先生が大好きでした
これから
どんな良い人に巡り会っても
あの人は憧れの人で
この上なく愛しい人だから
声を大にして言いたい
先生、ありがとう!!!!!