朝日新聞Reライフ.netに掲載された拙文を紹介します。
第二の人生、30の家族の物語 『Reライフ文学賞 短編集2』
(文芸社)を読者会議メンバーがレビュー
第2回短編部門の入選作品 2024.10.02 朝日新聞Reライフ.netより
「桜の散る前に」作・築山俊昭さん
ちょっとしたアクシデント、家族の今を浮き彫りに
作者は第二の人生を踏み出して3カ月。新しい職場で初めての大仕事、入社式を前にして妻と花見に出かける。その帰りに一人で電車の中で倒れ病院に担ぎ込まれた。
ずっと律儀に人生を送ってきた。仕事も子育ても手を抜くことなく、真面目に生きてきた。そして今、子どもたちは倒れた父親の前に駆けつける。しっかりしたやり取りから親子の役割がいつの間にか逆転していることを悟る。日頃作者を心配している妻は美容院で連絡付かず。幸福な一家に訪れたちょっとしたアクシデントは、家族の今を浮き彫りにした。
私も50代半ばに転職、畑違いの職を得て10年経った。その間定年を経験し、今は嘱託として週4日間短時間勤務をしている。現役世代と同じ仕事を求められてはいない。自らの経験や培ったノウハウを後輩に伝えていくのもシニアの務めだと思う。
作者もこれからは妻と二人で、人生をペースダウンしながら無理せず楽しく生きて行ければ良いのではないだろうか。
(東京都 江川栄一さん 60代)





