上質のスーツとはその作りが伝統に
裏打ちされたものかどうかによる。
これは、いわば良いスーツの礎です。
つまり、礎は高級なファブリックと、
その作りなのである。
作りの大きな特徴は、そのほとんどが
目に見えてこないことです。
スーツのもっとも大切なディテールとは、
じつはその見えてこない部分に
存在するのではないかと思う。
外部に晒されるのは、
巧みな縫製によるドレープやシェイプ、ポケット、
各種ステッチ、ボタンとボタンホールぐらいのものであろう。
この個々の縫製こそが、スーツのディテールなのである。
中でも、ボタンとボタンホール、ハンドステッチ類は
男の服が地味なだけに、
その服が上質かどうかを外部から見分ける
一番大切なポイントになる。