こうやってね、
乱切りにしていくんだよ。
やけに若い声が聞こえてきたかと思うと、
トントントン って、
テンポの良い音が響き渡った。
ふと、騒ぎ出したかえるの合唱で、
目を覚ましたのはこの僕。
君の大好きなキティちゃんの掛け時計は、
もう6時をさしていた。
背伸びして、
手元をのぞこうとする
君によく似た小さな可愛い子ちゃんも、
もちろんキティちゃんが大好きで。
お気に入りのタオルケットは、
洗うのを嫌がって、
常に手にしている。
うわぁ。ぐつぐついってる。
意識しなくても漂ってくるこの香りで、
そろそろ起きようかな。
なんて気になる。
カチャカチャいわせる食器の音で、
君によく似た小さな可愛い子ちゃんの、
一生懸命な姿が目に浮かんだ。
まだ起きないのかな?
そんな声に続いて、
君によく似た小さな可愛い子ちゃんの、
じゃあしーちゃんが起こしてくる。
というはしゃぎ声が聞こえてきた。
あなたー。今日はカレーですよー。
君の口癖をまねて、
少し得意気な様子。
眠気まなこで視線を合わすと、
あー!という声。
パパ、しーちゃんのお布団で寝てるー。
気付けば頭の下に引かれてた、
お気に入りのタオルケット。
あ。
と、はっきり現実に戻された瞬間、
しょうがないわねぇ。
って君の声が向こうから聞こえてきた。
じゃあお洗濯しちゃおうか。
えー。って、
ほんの少し反論してみせたけど、
今回は何故か素直に応じるようだ。
なんだか正直複雑な気持ちだけど、
そこのところは気にしないようにした。
うん。気にしない。
気に、しない。
そうだ、
せっかくのカレーなんだし。
君と、
僕と、
君によく似た小さな可愛い子ちゃんと、
カレーに包まれたこの空気。
噛みしめて、
いただきます。
僕はそっと、
小さなお肉を、
お皿にのせてあげた。
良かったね。
2つの笑顔があるから、
僕は、明日も頑張れる。