今日、父の葬儀を行う予定の葬儀会館へ僕はひとり「生前見積もり」を取りに行ってきた。

わかっていたけど、葬儀費用って…結構かかるんだなぁ…。

父は僕の負担を減らすため「参列者はなるべく少なくしろ」と言ってくれていた。

それでも見積もりを見た瞬間「こんなにするのかぁ…」と顔が引きつってしまった。なんだかちゃんと葬儀に何が必要かを想定できていなかったな。無知のまま「生前見積もり」を取りにへ行ってしまったな…　でも、あらかじめ金額を知れたことはよかった。

他にも、亡くなってから「お通夜〜葬儀〜初七日」までのスケジュールを事細かに教えていただいた。

僕は、参列者のひとりとしてしか葬儀には行ったことがないので知らないことだらけだった。初歩的な質問ばかりをしてしまい若干恥ずかしかった。

今までこういうことは、僕の知らないうちにすべて父がやってくれていた。

父がすでに「生前戒名」をいただいていることを告げると、担当の方は大変驚いていた。

うちは檀家だから、普通の人より戒名代が高い。多分数十万円では足りない。

それを僕の知らないうちにすべて父が段取りをしてくれていた。

「本当に子ども孝行のお父様ですね」

と、言ってくれた。

本当にそう思う。

「精一杯、親孝行してあげてください」

と帰り際に言われた。

きっとこの先、父や僕ら家族にとって大変で辛い日々が待っている。

父の辛さを受け止め、支えていくことが最後の親孝行になるんだと思っている。