ミサトがコウタと出会ったのは結婚式であった
ミサトと同じゼミだったユウが結婚したのだ
披露宴では関わらなかったが、二次会で意気投合した


コウタは時折、ミサトにラインをくれた
ミサトもそれが嬉しく割りと時間を置かずに返事をした
2人は会うことになった


だが、なぜかコウタは友人と2人で来ると言う
ミサキは一人で男性二人と会うのは気が引けた
友だちのエリに声をかけてみた


エリは時間が取れると言う
当日、早めにエリと待ち合わせた
エリはいつになくめかしこんでいた


その日は四人で楽しい時を過ごした
でもミサキはコウタと二人きりで会いたかった
だが、コウタからの連絡は途絶えがちになった


ミサキは淋しくてエリに遊ぼうと声をかけた
だが、エリは忙しいようだ
なかなか時間を取ってくれなかった


そして時は流れた
真っ白な封筒の中の名前はコウタとエリの連名だった
その教会は海辺にあった


ミサキは心の中は決して穏やかではなかった
だが、にこやかにしていることができた
「ミサキのおかげで出会えたのよ。ミサキには幸せになって貰いたいわ」エリの言葉はミサキの心を突き刺した

「じゃワタシ、キューピッドよね、次は誰の心を射止めようかしら」ミサキは自分が思いの外、冷静なことに驚いた


コウタは終始バツが悪そうだった

「おめでとう。あたし見る目あったでしょ」

「ごめん、いや、ありがとう」

 

レストランでの少なめの人数の披露宴

友人代表の挨拶なんかなかったのは助かった

飲むと本音が出そうだった

ジンジャーエールばかり飲んだ

 

帰り道、無性に酔いたくなった

立ち飲みのラムバーの名前は「いいわけ」

 

これでいいわけないじゃない

私は自分に何と言い訳したらいいの?

マスターはちょっぴりお笑い芸人のひょうろくさんに似ている

ひょうろくさんよりは少し健康的だ

 

明け方まで飲んで始発で帰った

もう全て忘れよう

何も傷付いてはいないもの

 

その晩もまた飲みたくなった

人恋しかった

ヒロシに付き合ってもらった

ヒロシはいい奴だ

黙って何も聞かない

いつもヒロシには助けられていた