シー・・・・・・、静かにして? いい子だから。
 
ねぇ。大人しくして。
 
夜の闇が、辺りを、スッポリ包んでゆくと・・・・・・。 
 
『ねー? なんで居ないの?』
 
私の心のなかで、小さな私が駄々を捏ねてる。
 
深い眠りから目を覚まし、て。
 
彼の不在を、訝しむ。
 
『彼の居る所まで、連れてって。ねぇ・・・・・・』 
 
彼女の、よく透る声が、心のなかで響いてく。
 
まだ声の、大きさの調節も、できていない。
 
舌ったらずな彼女の声。
 
胸の鼓動が、ユックリ、時を鳴らして。
 
ん。
 
すこし痛む・・・・・・?
 
彼のこと、待ってる。
 
思いが散らばって、それでいて、それぞれがコンパクトに凝縮されている、閑散とした、心、で。
 
時の鼓動が、ユラユラ揺れて。
 
『会いたいの。ねぇ』
 
彼女の声が、響いて、く・・・・・・。