「被災者の方、今は頑張らなくていいです。
私たちを頼ってください」。
その男性は訴えた。
救援活動のため九州から駆けつけ、
避難所でボランティアに尽くす人だ。
被災地や避難先で、
今も多くの方々が不自由な生活の中、耐え難いストレスと戦っている。
自分では限界を感じつつも、
周囲に心配をかけまいと、頑張りすぎてしまう人もいる。
そうした人々の心の機微を知り、支える「心のケア」が必要なのは、
これからだ。
大震災から1ヶ月が過ぎた。
復興への道は、長く険しいものになる。
被災者の方々が前に進んでいく為の「心の復興」もまた、
息の長い挑戦となろう。
傷ついた心に寄り添うことが支援の第1歩。
悲しみを乗り越えて、
そこからさらに前進する為には、
裏付けとなる哲学が必要だ。
御書には
「自他共に智慧と慈悲と有るを喜と云うなり」(761ページ)
と仰せである。
“自他共の幸せ”のために生きる智慧と慈悲を、すべての人が持っていると、
仏は教えている。
“どんな苦悩、運命をも乗り越えうる力が人間にはある”
―これが、日蓮仏法の断固たる確信である。
人間のもつ無限の底力を信じ、
その開花を祈り、
共に生き抜いていく創価の連帯の拡大が、
今まさに求められている。
2011.4.15(金)聖教新聞「名字の言」