電子メールは、送信と受信でふたつのプロトコルを使う。

プロトコルとは、さまざまな通信機器間で通信を行う際のルール、手順。

・送信:SMTP

・受信:POP3

 

【送信から受信までの大まかなイメージ】

1.メーラーから作成したメールを送信。

2.自分のメールアドレスのIPアドレスをDNSから調べる。

3.SMTPを使い、自分のメールサーバーにメールが送られる(ポート25)。

4.相手のメールアドレスのIPアドレスをDNSから調べる。

5.SMTPを使い、相手のメールサーバーにメールが送られる。

6.受信相手がメーラーからPOP3を使いメールサーバーにアクセス(ポート110)。

7.認証が成功するとメールサーバーからメールが受信される。

 

【なぜ、SMTPとPOP3のふたつのプロトコルを使うのか】

POP3を無くし、SMTPだけにするとSMTPはメールを送り続けるため、コンピュータを常時稼働させなくてはならない。しかし、POP3があることで、受け取り側の好きなタイミングで受信できるようになる。

 

【SMTPの認証機能】

POP3にはIDとパスワードがあり、ユーザー認証機能がついているが、SMTPには認証機能はない。SMTPは独自のドメインのメールアドレスでも、レンタルサーバーを借りることによって使用することができ、とても便利。しかし、迷惑メール等での悪用をされてしまうこともある。そこで、プロバイダが提供する送信用のメールサーバーを経由せずに直接インターネットにメールを送信する通信を切断するOP25Bと、もともと認証機能のないSMTPに認証機能を備えるために規定されたSMTP-AUTHが使用されるようになる。プロバイダとメーラーの両方とも対応していないとSMTP-AUTHは使用できない。対応していない場合、POP before SMTPという、メールの受信認証(POPの認証)が成功した人に送信の承認が下りる機能で代用ができる。

 

【STARTTLS、SMTP over SSL】

・STARTTLS:SMTPセッション開始時は平文、クライアントからSTARTTLSコマンドを送信した時点で通信を暗号化(ポート25、587)

・SMTP over SSL:SMTPsとも呼ばれる。SMTPセッション開始時から通信を暗号化(ポート465

 

【APOP、POP3S】

・APOP:パスワードのみ暗号化

・POP3S:メール全文を暗号化

 

-メモ-

プロトコルとは、さまざまな通信機器間で通信を行う際のルール、手順

メーラーはGmail、Outlookなどのこと

メールサーバーのイメージは、郵便局のようなもの

OP25B、SMTP-AUTHはポート587(サブミッションポート)を使用している