今回は5℃はお休み。

気分的には最近訃報が飛び込んできたWARRANTのジェイニー・レインの歌を出すべきだと考えたから。

WARRANTは80年代の終わり、HM/HRブームの最終章の頃に出てきて、出るや否や「Heaven」という大ヒット曲にも恵まれデビューアルバムからいきなりアメリカだけで200万枚売れてしまったバンドである。

LAメタルっぽく外見もそれなりに派手(とはいえ「露骨に」と言うほどでもないのだが・・・)で、何より亡くなったヴォーカリストのジェイニー・レインが眼の大きなアイドル的アイコンとして女子のハートを掴み、ライブでのメンバーのフォーメーションっぽい動きも話題だった。

当時のおいらも流れに乗り、HRはかなり聴いていたのでこのバンドもデビュー曲の「Down Boys」から知ってはいたのだが、さっきも敢えて「売れてしまった」と描いてしまったように・・・

「はてさて、このバンドのどこがいいん?」

という否定的な見方をしていた。未だにCDだって1枚も持ってないし。

ステージ上のフォーメーションっぽい動きにしたって、正直「うわ・・・カッコ悪」としか思っていなかったし、曲にしたってピンと来ないし。

だけど、セカンドアルバム「Cherry Pie」(邦題が「いけないチェリーパイ」って。いけないって・・・ルージュマジックですか!?←フルイ)。このアルバムはアメリカだけで300万枚以上売れるわけなのだが。

このアルバムに収録されていた今回紹介させて頂く曲を偶然耳にして思った。

やはり彼らはダテではなかった・・・。

とりあえず、聴いてみるのだ。


WARRANT / Uncle Tom's Cabin





良い曲じゃないですかぁ。

売れるだけのセンスはあるんだなぁ、って。

ちょっとシリアスな曲でフォーメーションっぽい動きも控えめだし。

メロディーラインも美しい。

人を嫌うのは簡単だ。当時実力を伴わずに売れてしまったとされるバンドは「poser」呼ばわり、ベタにいえばエセ呼ばわりされておりWARRANTとかPOISONと言ったバンドはコアなHM/HRアーティストやファンに至るまで「聴いちゃ駄目だ」的な扱いを受けておったわけで。

先入観はいくない。

良いか悪いかは聴き手で判断するだけの話。

ダメなものはダメなんだろうけれど、聴かないでダメというのはダメ。

この曲を記憶に刻んでおきたかったのは、音楽の聴き手として「良いものを良いと言える人間でいたい」という基本的な・・・

ある意味常にそれくらいのキャパを持ち合わせていたいものです。

この曲は救出できたけれど、先入観でボツにしちゃって素晴らしいものを相当スルーしているんだろうなぁ・・・。

そして、この曲はWARRANTのファンにとっても少なくとも売れたシングルとかではないので代表曲でもないのかもしれないのだが・・・。

おいらにとっては宝物です^@^



この曲のイントロのアコギ・・・。

GUNS N' ROSESの「Sweet Child O' Mine」並みに危なっかしく、現代でいえば間違いなくボツテイクなのだが、そこも含めて曲の良さが全てをチャラどころか愛すべき対象になってしまうんだから・・・。

音楽のパワーは偉大なり。

そして、ジェイニー。良い曲を描いてくれてありがとう。