アナと雪の女王 | きゅーの思い出。

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「アナと雪の女王」


監督:クリス・バック、ジェニファー・リー
声の出演:イディナ・メンゼル、クリステン・ベル、ジョシュ・ギャッド、ジョナサン・グロフ、サンティノ・フォンタナ、他
(日本語吹き替え)松たか子、神田沙也加、ピエール瀧、原慎一郎、津田英佑、他

<あらすじ>
エルサとアナは美しき王家の姉妹。しかし、触ったものを凍らせてしまう秘められた力を持つ姉エルサが、真夏の王国を冬の世界に変化させてしまった。行方不明になったエルサと王国をなんとかすべく、妹のアナは山男のクリストフ、トナカイのスヴェン、夏に憧れる雪だるまのオラフと一緒に山の奥深くへと入っていく。

<感想&考察>
劇場には2回足を運び、ブルーレイブルーレイも発売日に買ってもう何回も観ているくらいお気に入りの作品なのですが、正直最初に観たときは、ハードルを上げすぎていたせいもあって「まぁまぁじゃん?」程度の評価でした。

やっぱりストーリーの流れがいまいちだなぁと思うんです。ラストがあまりにも駆け足すぎて丁寧さに欠けるというか…。これがなんでもないどこぞのアニメ会社が作ったのなら「よくできてるわー」ってなるんでしょうが、なんせ天下のディズニーミッキーなので、たとえ子供向けだとしてももう少し脚本練って欲しかったなぁというのが勝手な願望ですw
オチはあれで良いと思うので、そこに至るまでの経緯をもう少しスローペースで描いても良かったのでは…?

と文句はここまで。笑
歌とキャラクターとオチはとにかく緻密に作ってあるなぁと素直に感心しました。
オチに関してはまだ見てない方のために一応言わないでおこうと思うので(笑)
歌とキャラに関して個人的に「なるほどなー」と思った点について。

①♪れりごー♪よりよくできてる?
♪雪だるまつくろう♪と♪生まれてはじめて♪

アナ雪♪れりごー♪のイメージが定着していますが、私は♪雪だるまつくろう♪♪生まれてはじめて♪はすごくよくできた曲だと思っています。

まずは♪雪だるまつくろう♪から。
あの可愛らしいピアノイントロが流れるだけで涙腺が崩壊するのは私だけでしょうか…w
部屋から一向に出ようとしない姉に向けた、アナの純粋な呼びかけを見るたびに泣いてます(´;ω;`)
結局冒頭で流れるこの一連のアナの呼びかけに、エルサは全く応えようとしません。
しかしラスト、すべてが解決しアナエルサが楽しそうにスケートをしているお城を遠くから映した瞬間に、ファンファーレのようなかたちで♪雪だるまつくろう♪が流れるんです。
そこで冒頭のこの曲を思い出して、アナの呼びかけにエルサがやっと応えられたんだなぁなんて思って、私はまた泣くんですよ…(´;ω;`)(´;ω;`)楽曲の使い方うますぎます…


↑このシーンのアナが可愛すぎる。


♪生まれて初めて♪は初めて外の世界に触れられる嬉しさをアナが歌い、エルサは途中合いの手のように全く反対の不安を歌います。エルサが歌う場面は少ないですが、同じ言葉を発しても、アナが歌うかエルサが歌うかで全く別の意味を持ってしまうのがすごいです。


↑楽しそうな妹と不安だらけの姉。


さらに物語中盤、エルサ♪れりごー♪して作った氷の城に閉じこもっているのを、アナが何とかして出そうとするときに、♪生まれてはじめて(リプライズ)♪という形で歌われます。

*この「リプライズ」は、ディズニー映画を観てるとわりとよく出てくるのですが、全く同じメロディーに別の歌詞をのせて歌われる曲のことです。
例えば「美女と野獣」の冒頭で歌われる「朝の風景」や、「リトル・マーメイド」のアリエルが歌う「パート・オブ・ユア・ワールド」にはリプライズがあります。

で、このリプライズ版の♪生まれてはじめて♪で、アナは「エルサが何を恐れているのか初めて理解した。自分ならそばにいてあげられるから」と訴えかけますが、エルサアナを傷つけたくないがために延々と妹を拒絶し続けます。お互いを想う気持ちがすれ違いまくり、さらに曲の最後で感情が最高潮に達した時、エルサが再びアナを傷つけてしまうという最悪の結果になってしまいます。
あれほど楽しそうな曲が、ここまで表情を変えて流れるのもすごいよなぁと感心しました。


↑♪ひどーいわかなしーいー♪



②オラフ=エルサの本心オラフ
これ結構言われているような気がするのですが、一見ただの面白キャラなオラフオラフが実はエルサの「本当の気持ち」なのでは?と考えるとなかなか面白いです。

オラフが劇中初登場するのは冒頭、幼いアナエルサが遊んでいるときに2人が雪だるまを作って遊んでいるのですが、その雪だるまの名前が「オラフ」で、エルサが声色を変えてオラフの役をやっていました。
その後、♪れりごー♪のシーンで「過去は過去!もう振り返らない!!」と力強く歌うエルサですが、この時オラフを作っています。アナとの楽しい思い出までは「過去」とひとくくりにして捨てることができなかったのでしょうか…

さらにオラフが発するセリフにも「これって実はエルサが思ってることだよなー」と感じるものがいくつかありました。

まずは「I like worm hug!(ハグ大好き!)」
エルサは力の暴走を恐れて、アナはおろか両親にすら触れることをやめてしまいます。両親が船旅に出る前に、アナは両親と思いっきりハグしていますが、エルサは軽く会釈するのみ。
けれど本当は彼女だって大好きな人たちと思いっきり抱き合いたいのではないでしょうか。そんなエルサの想いを反映して、オラフは「ハグが大好き」な設定なのかなーと。

↑「ちっちゃいユニコーンの角みたいだぁ」

「I've always loved the idea of summer, and sun, and all things hot...(夏や太陽やあったかいものに憧れる)」というセリフもありました。エルサはあんな魔力さえ持っていなければ、アナや両親と共に日の当たる場所で暮らしたかったでしょう。エルサが外の世界を知らずに生きていること=オラフが夏の世界を知らずにその世界に憧れていることにつながる気がします。

↑♪それがぼくのっ憧れるっなーつーさぁぁぁ♪

またオラフはなぜか最初からアナのことが大好きです。大して一緒の時間を過ごしたわけでもないのに、彼女のピンチには必ず駆けつけ助けようとします。たとえ自分が溶けて無くなってしまうかもしれなくても。


↑「アナのためなら溶けてもいいよ」なんて泣かせますよね…


お気楽キャラに見えるオラフオラフですが、実はエルサの本心を表す重要キャラだったりする…のかも?

以上勝手な歌&キャラ考察でしたw