2016
in catastrophe
お陰様で大入り満員のお客様と共に
千秋楽公演を終えました。
ご搭乗くださったお客様
応援していただいた皆様
誠にありがとうございました💗✨
今回ふたたびのライパス。
さいしょ出られるかわからなくて
稽古はじまってからの参加で、
今年はライパス経験者も少なくて、
急遽振付もすることになったりして、
なんだかえらい大変だったなあー
というのが正直な感想。笑
本当に松高さんが描きたい世界を
体現出来ているのか、
透先生の音楽を伝えられているのか、
納得のいく振付が生み出せているのか、
仲間を信頼できているのか、
周りでみんなが溺れていても
わたしは一人で岸まで泳いでいく
ような人間なのだけど
ライパスという舟に乗ったら
話は別で
もし沈んだら、その時はその時。
みんなと溺れる覚悟はしていて。
それはライパスという作品が
そうさせるのだと思うし、
「振付」で名前が載ることが
そうさせるのだとも思うし、
松高さんや透先生の影響もあるし、
でも何よりクルーの存在が
そうさせるのだとも思う。
セチラさんは愛に溢れた人だけど、
わたしはすぐ怒るし、
すぐ嫌になるし、
すぐやめたくなるし、
すぐ人のせいにするし、
すぐみんな大嫌いになるけど、
でもみんな大好き。
世話かかりまくるし、
一度言ったことまた言わせるし、
なーんも考えてこないし、
伝わってんだかなんだかわからんし、
空気読めないし、
何回もみんな大嫌いになったけど、
みんな大好き。
笑!
正直すぎる自分うける〜
語弊を恐れず、たのしかった。
わたしは創造することが
この上なく好きなのだと思い知った〜
いろんな事情が重なって
最終的に4曲振付いたしました。
みんなまるまる1曲振付覚えたのに
まさかの全部やり直しになって
急遽わたしがつくることになった
M1・疾風
今年のライパスの
劇中劇のオープニングとも言える
このナンバーで
一気に!お客様をこの世界に
引きずり込みたい。
カタストロフィ、悲劇、
その悲劇性をより劇的にするために
冒頭でいかに希望に満ち溢れ、
笑顔が輝き、夢に突き動かされるか。
そして名前はどこにも載ってないけど
この曲の最後は、
わたしと、翔大と、上野健の
3人の合作でした。
2人が休みの多いわたしに代わって
振り入れもしてくれました。
ありがと。
ほろ酔いで終電逃して
30分くらい小雨の中歩いて
帰っている時に浮かんできた
「いろんな宗教の祈り。
異教徒というだけで殺しあう人々、
その違和感に気付いてしまって
悩み苦しむ人々」という振り。
いちばん気に入っている
M5・煙突
振り入れをした日に春ちゃんが、
アカーネの振りに込めた想いを
聞いただけで涙が出る。
と言ってくれたのでした。
と同時に、
マイク以外の人は一切歌わない、
という選択をしたものだから、
はあ〜。みんなのモチベーション
上げるの苦労したわさ。笑
でもマイクの人が
聴覚に訴える責任があるのと
同じ様に、
視覚に訴える責任を負いやがれ
と思ってたけど。
歌も、
この曲のソロは譲れなかったし、
バンドリハの時に
ギターソロのところで適当に
あうあう歌っていたら
透先生から
「アカーネ好きに歌っていいよ」と
言ってもらえたので
ギターの青柳さんにも
アドバイス頂いたりして生まれたのが
あのシャウトです。笑
楽譜にはありません。
考えても考えても
振りのイメージがおりてこなくて、
この曲は踊りいらなくないですか?
と先生たちに言ったくらい笑、
でも、ある日の稽古で
やっとこのシーンの意味がわかって
間奏でみんなの顔を見回したら
ああ、出逢えてよかった。
と心から思って涙が出てきて、
そこからはすぐに振付がすすんだ
M12・百色の虹
この人たちが踊るのは
これがほんとうの最期なんだ、
ということ。
生まれてからのすべてのものに
ありがとうを伝える踊り、
サビの手をひらひらさせるのは
光が反射していくつもの色にきらめく
みんなの魂。
歌の終わりで手を前に出すのは
明日を生きる人へのバトンタッチ。
またまた事情があって笑、
稽古に行ったら振りつけてと言われ、
その日のご飯休憩で振りをつくり、
休憩後2時間くらいで振り入れもして
驚異的な早さで仕上がった
M3・見知らぬ街
しかもそれが本番の1週間前くらい?
時間なくてギリギリなのに
あんな複雑なすれ違いまくりの
フォーメーションまでつけられて
ほんとにみんなもよく頑張った…笑
あれは思想や価値観や文化の
スクランブル交差点であり、
地図の上に定規で線を引いた
植民地の国境線であり、
その線が地面にめり込んでいく
様であり、
そこから解放する使命を背負った
ライフパスファインダーたち
でありました。
結果的にバルコニー席の
お客様には特に
楽しんでいただけたようでした。
でもあのすれ違い大作戦、
劇場稽古で上手くいかなくて、
わたしお手上げでぜんぶ投げたら
頭のいい人たちが勝手に
解決策出して綺麗にしてくれた笑
ありがとうございました。
「ことば」から振りを生み出すのが
好きなんだなーと感じる。
そして
「ことば」を生み出す松高さんを
とても尊敬しているし、
この人のことばじゃなかったら
こんなに自信持って
振付できなかっただろうなと思う。
忘れちゃいけないのが照明さん。
わたしの振付に
明かりをつくってくださるのは
今回で2度めでしたが、
ほんとうに、
なにも言葉で説明していないのに、
稽古場で見ていただいただけなのに、
素晴らしいクリエイター様です。
この人たちのことも書かなきゃ!
爆弾ヤマシタの皆々様!!!
この人たちは最早役者です。
台詞の代わりに音を奏でる役者。
芝居とメロディーで会話する
ギターの青柳さん、
深みと重みを与えてくれる
ベースのtakとfinちゃん、
心臓の鼓動を打ち続けた
ドラムの誠さんといさむっち、
この人たちと一緒したくて
わたしはここにいた様なものです。
しあわせだった〜
12歳で出逢った山下透先生、
今回わたしが
「ひとりで走らないように
振付という役職を与えました」
と言われ笑、
まんまとしてやられた感が満載。
透先生の音楽は魂そのもの。
いつまでも歌いたい。
与えてくれるし、もらってくれる。
わたしはやっぱり芝居がすきです。
歌も踊りも、芝居でしたい。
今回のライパスは
トライアウト期間以外でも
歌のソロが変わったり
台詞の割り振りが変わったりして
みんな毎日悔しい思いや
新たな責任やプレッシャーと
闘わなければなりませんでした。
わたしは最後の2日間だけ
2幕のとても大事なシーンの歌
M9・透明な声
を歌うことになりました。
はじめてライパスで緊張した笑
「残されし者よ
この声が聞こえますか
去りゆく者のために
涙は流さなくていい
光差す道をぼかして
悲しみを抱くなかれ」
この歌は
9.11でお父様を亡くした
わたしの同級生ちかちゃんと、
あの飛行機に乗っていた
スリランカ人のお友達を亡くした
ダークさん役のダリオさんに
捧げました。
3回だけでもこの歌を歌えて
ほんとうに幸せだった〜!
ものすごく、魂擦り減る歌。
これ歌っただけでどっと疲れる。
そんな歌を15回歌い続けた
島唄のまりなとクラシックのデカ、
最高でした。
メイクもたまにやってました。
毎日は面倒だったので笑!
何日目からか、
このアラブ系のヘナタトゥー柄を
3人のお顔に描いておりました。
結婚式の時に花嫁さんが
手や指にヘナタトゥーするそうで、
アシタイノリウマレ。の名前に
合うな〜と思って描きました。
あと楽屋で
「井坂茜は芸名で、
ほんとは高橋兼子なんだ」
って言ったら、
打ち上げで嘘だよって言うまで
ずーっと信じてた春ちゃん
まじで可愛すぎかよ。
って思いました。
なんか書き始めたら
止まらないし纏まらないから
もうやめよ。笑
みんな大好き。
溺れ死にせずに港までついたのは
みんなのお陰です。
また会おうね。
みーーんな
ありがとうございました😊
第3班長・セチラさん
井坂 茜