■「群馬は原発に近く放射性物質による展示品の汚染が懸念される」

 昨年から、「日光」や那須塩原は、放射線に汚染されていて、決して安全ではないし、むしろ子どもたちは疎開した方が良い地域だと説かせて頂いたが、郡山も同様の危険地域であることは、今年に入ってからも本ブログで述べさせて頂いた。

 そのことに関連し、「カバママ」さんから頂戴させて頂いた情報から、一部紹介させて頂くが、以下は、ブログ
『院長の独り言』 
「全面マスク、汚染拡大を防ぐ必要のある地域」
(2011年09月28日)
から抜粋、要約させて頂いた。
 汚染マップに関しては、上記ブログをご覧いただきたいが、以下の記事によれば、福島県全域はもちろん、群馬、栃木両県のほほ北半分は、汚染が強いため、防護服を使用する必要がある地域となっている。
 なお、以下の見出しは、筆者。

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●福島原発周囲、福島市、二本松市の一部が、すべて強制移住エリアに入り、福島県、栃木県、群馬県のほぼ全域が補償付き任意移住エリアに該当する

 日本政府の発表する土壌汚染の単位はBq/kgであり、国際標準、原発内での汚染基準であるBq/m2を採用していません。このため、チェルノブイリなどと比較することはかなり困難なのですが、ときどき文部科学省がこの国際標準で汚染を発表します。

▼東京電力の「柏崎刈羽のトラブル報告(平成23年7月12日)」にある社内基準値から、

【法令の区分】
(物の表面の汚染が4ベクレル/cm2を超えるまたは超える恐れのあるところ)

【東電社内の汚染区分と表面汚染レベル】
A区域・・汚染の恐れの無い区域
B区域・・汚染を4ベクレル/cm2未満としているエリア(今回汚染が確認されたエリア)
C区域・・汚染を40ベクレル/cm2未満としているエリア
      4Bq/cm2~40Bq/cm2x100x100=4万~40万Bq/m2 以下
D区域・・汚染が40ベクレル/cm2以上のエリア
      40万Bq/m2 以上


C区域・・汚染が強いため、服はそのエリア内だけで使用する(そこから外に放射性物質が出て行くことを防ぐ)。マスクなどは必要ない。
D区域・・全面マスクが必要。場合によっては(ぬれる場所では)アノラック(レインコートみたいなもの)も。

 さて、これで見てみます。
 40万Bq/m2の範囲とはだいたい 300k-600kBq/m2と考えていいようですから

・飯舘村
・伊達市
・福島市
・二本松市の一部

 が含まれているのがおわかりでしょうか。

 次にC区域4万Bq/m2 =40KBq/m2 ですから、福島県のほぼ全域(南会津などをのぞく)と栃木県那須塩原、日光、そして、群馬県の約半分が含まれてしまっています。

 東北新幹線は、宇都宮-那須塩原-新白河-郡山-福島を結んでいますから、那須塩原駅から福島まではすくなくとも東電の社内規定では、C区域。すなわち、物品の搬入には区域内に入るごとに検査が必要となる状態であり、当然区域内での飲食は禁止されます。
 東北新幹線では、一体どのような管理がなされているのでしょうか(何もされていなさそうですが)

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●原発から210キロだけど…「原発近い」とロシア美術館の工芸展中止
2011.9.28 14:06

 
群馬県高崎市の県立近代美術館で12月に開催予定だったロシア国立エルミタージュ美術館所蔵のガラス工芸品展が
「東京電力福島第1原発に近い」
 とするロシア側の意向で中止されたことが28日分かった。

 
近代美術館によると、エルミタージュ美術館が5月、
「群馬は原発に近く放射性物質による展示品の汚染が懸念される」
 と中止を申し入れた。
 近代美術館は東京都内の企画会社やロシア大使館を通じ
「群馬の放射線レベルは低い」
 と開催を求めたが8月に正式決定した。
 近代美術館は原発から約210キロに位置する。
 展覧会は6月以降、北海道、東京、岡山、群馬の4会場で巡回展として企画された。東日本大震災後、エルミタージュ美術館は企画会社へ全会場の開催延期を求めたが、群馬を除く3会場は予定通り開催することで合意し、すでに北海道と東京で開かれた。東京の会場だった東京都庭園美術館は原発から約230キロ。
 近代美術館は
「群馬は原発事故の影響がないことを理解してもらえず非常に残念」
 としている。
 代わりに19世末~20世紀初頭のフランス文化人の社交場をテーマにした絵画やポスターの展覧会を開くという。


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 記事では210kmを原発に近いというなんて、おかしいという論調ですが、世界はそうは見てくれません。そして、それが世界の常識なのです。日本政府がいくら説明したところで、受け入れてもらえるものではありません。
 
 では、チェルノブイリの避難区域をもう一度確認しておきましょう

<チェルノブイリ>
    (強制避難エリア):148万Bq/m2(MBq/km2)
第一区分(強制移住エリア):55万5千-148万Bq/m2(MBq/km2)
第二区分(補償つき任意移住エリア):18万5千-55万5千ベクレル/m2(MBq/km2)
第三区分(放射線管理エリア):3万7千-18万5千Bq/m2(MBq/km2)

 福島原発周囲、福島市、二本松市の一部が、すべて強制移住エリアに入り、福島県、栃木県、群馬県のほぼ全域が補償付き任意移住エリアに該当することがおわかりでしょうか。

 福島原発災害の爪痕は、考えられないくらい大きな被害を日本にもたらしています。

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