私が彼と出会ったのは、私が大学1年の5月のこと。


彼とは同じ学科の先輩・後輩でした。


1年間浪人をした私が大学に入学した時、彼は4年生。


年齢で2つ、学年で3つ上の先輩。



残念なことに、私は彼との出会いについて、ほとんど何も覚えていません。



その日は毎年学科で行われている新入生歓迎合宿。


夜に行われたレクの時間、私は彼と同じチームでした。


今となっては悔しいけれど、あまりに緊張していたのか、その日の私の記憶の中に彼はいないのです。

ただ一つだけ、私の携帯の中に残っていた1枚の写真が彼との出会いを刻んでいてくれました。


そのことにさえ、彼からの言葉をもらうまで気付かなかったのです。


二人の出会いを覚えていてくれたのは彼でした。



こうして彼と出会ったことさえ忘れたまま、私の大学生活1年目はあっという間に過ぎて行きました。


私が次に彼に会ったのはその年の学祭。


出会ってから半年が経とうとする秋のことでした。