【チェコチェコ著作権講座】その⑤〜どちらにつくか〜 | チェコチェコランドのイベント・商品情報ブログ

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しばらく間が空いてしまいましたが、

著作権の交渉について

書かせていただこうと思います。

 

これまで

色々な作家やご遺族などと

映像や絵本、グッズ使用について

契約をしてきましたが、

なかなか契約が難しい時がございます。

それは

交渉で条件的に折り合わない、という場合もありますが、

”著作権元がまとまっていない”ということが

とても多いです。

 

どういうことかと言いますと、

作者がすでに亡くなっていて、

著作権元が”遺族”の場合、

遺族が揉める場合が

とても多いのです!

 

特に作者の

お子さんが多ければ多いほど、

揉める確率はとても高くなります。

 

作者の遺言書が残っている場合が

多いのですが、

「その遺言書には不備がある」などと

感じで、不当を訴え、

あっという間に裁判になってしまいます。

 

裁判になると

決着がつくまで

”本当の著作権元”がわかるまで

誰とも契約ができません。

 

こういうケースは

とても多いです。

 

著作権物が

ビッグであれば、あるほど、

”家族が割れている”ことが

多いです。

 

実際、作家がとても著名で、

キャラクターがとても人気のある著作権の

ご遺族で

仲の良いご家族は

見たことがありません。

 

なので、しっかり

誰が著作権者になるか

見届けなければなりません。

 

そんなとき、

私が気をつけていることは

裁判をしているご家族

全員に合わないことです。

 

誰が勝つか分からないので、

誰が勝っても良いように

著作権者候補全員に

挨拶に行く、という考え方もあるかと

思いますが、

これは得策ではないと思います。

 

狭い世界なので、

誰が誰に会いに行ったか、という話は

すぐに広まります。

 

そうなってしますと

そのうちの誰かが

裁判に勝って

著作権元になったとしても

会ってくれないケースが多いです。

 

誰とでも”いい顔”をする

八方美人だと思われて

信頼されなくなるのです。

 

だから、裁判の行く末を

見守って、

著作権者が決まってから

訪問して交渉するのが得策です。

 

でも、裁判がひっくり返って

著作権者が変わる場合も

あります。

 

これは

私の哲学ですが、

別の人物が

新しい著作権者となっても

付き合わないようにしています。

 

以前の著作権元との関係性を大事にします。

 

”著作権ビジネス”は信頼関係です。

 

 

著作権者が変わったからと言って

新しい著作権者に会いに行ってるようでは

業界から”八方美人”と思われ、

冷めた目で見られます。

 

状況が変わることなんて

この世界よくあります。

 

以前の著作権者が

また著作権者になることも往々にあります。

 

その時に

また一緒にやればいいのです。

それまで待つと

相手は

感激してくれます。

 

以前、こういったことが実際にありました。

その時、

新しい著作権者から

「今度は私たちをやりませんか?」

という連絡をいただいたことがあります。

 

でも、私は返信もしませんでした。

 

もし、返信したら

それが”お断り”の内容だったとしても

やりとりしていることは事実になります。

すると新しい著作権者は

「我々とミスター・マナベ(私の名前です。)と

やりとりしているよ。」

という証拠にして、

以前の著作権者を揺さぶることができます。

 

私どもの会社は

資金力がないので、

”信頼関係”でチェコと繋がっています。

 

「ミスター・マナベは

信頼できる人物だ。

紹介しても問題ないだろう。」と

思ってもらえるように

”チェコのアニメと絵本の業界”と

関係性を築こうといつもしております。

 

さっきも書きましたが、

評判はあっという間に広がります。

 

一度決めた相手は

相手が

裏切ったり、ずるいことをしたりしない限りは

関係性を大事にします。