―アタシには2人の幼馴染がいる―。

「くぁ、ねむっ!」
「こら、あくび大きいわよ、凛。センセーに見つかっちゃうじゃない」
「ゴメン。弘美。でも眠いものは眠いんだもん!拓真ともクラス違うしー」
「拓真とクラス違うのは関係ないでしょ;」
「ありますー!やる気がでなないもん」





・・・・。こんなトコで惚気られても。
今、アタシの隣にいるのが神崎凛。顔はかわいくて好みにうるさい秀樹(兄貴ね)も及第点あげてたぐらい。けど、どうしても性格がね。隣のクラスにいる、追川拓真にゾッコンラブなのよ。それがまた通常のゾッコンの域を超えててね・・・・。傍から見たらただの変態にしか見えないし。
なんでこんな子の親友やってんだか。今でも謎だわ。きっと血迷ってたのよ昔のあたし。それにこれの彼氏の・・・・・



―追川 拓真―


容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能でなにもかも完璧なあたしの幼馴染。それと同時にあたしの親友の彼氏でもある男。アイツは凛には知れれてないみたいだけどむっちゃくちゃリンにベタ惚れ。リンに悪い虫が付こうものなら全力で阻止するし、凛が危ない目に遭おうものなら表面には出さずむちゃくちゃあせってるし。惚気られるあたし達のみにもなってみろっての!
本当、めんどくさい幼馴染をもったものね・・・・。





・・・昼休み・・・・

ねぇ、弘美?」
「何?」
「これってラブレターだよね・・?」
「そうそう、ラブレター・・・!?ってラブレター!?」
「ううぇっあ!そっそんな大声出さなくても良いじゃん!もービックリした」
「え、えあぁごめん。とにかくちょっと貸してくれない?その手紙」
「なんで?」
「なんででもよ!ホラ!」


ラブレターなんて!送ってきたやつ誰!?
命知らずなんじゃないの?!こんなの拓真にばれたらソッコー地獄いきじゃない!
と、とにかく中身をみて拓真に知らせないと。そのまま黙って見過ごしたらあたしの命がどうなることやら・・・!
早速開かなきゃ!





 親愛なる神崎凛さま

  あなたを一目見たときからぼくはずっと恋焦がれていました。
  おおきな巨門が僕らの前に立ちはだかり君と愛をささやきあえなかったことすまないと思っている。
  だが、しかし僕はもう昔の僕ではない!必ず君を迎えにいく!あの愛をささやいてくれた笑顔を糧に巨
  門を倒し、幸せをつかんでくるよ!
  愛しているよ、僕の姫君!




  昼休み、僕らが始めてであった時計塔の裏で待っている



                                          御廉 寛」



・・・・・キモ!
しかも御廉ってあの眼鏡かけたおとなしそうな委員長!?
こんなキャラだったのね確認して内容を読んで、凛に返した後、拓真に報告しなきゃいけないんだけど・・・・・。今回は聞き捨てならない台詞が入ってるのよね。‘愛をささやいた’って・・多分御廉の妄想だとは思うけど、拓真には知らせないほうが良いかも・・・。ぜったい大変なことになりうるわ!でも拓真に問い詰められると動揺してぽrpってしゃべりそうだし・・・・!

どうしたらいいの・・・・!?






・・・・・!!そーよ!こーゆうときにこそ秀樹がいるのよね!
まずはアイツに相談して見ましょう。なにかできるかもしれないわ!





                      なきそうよ
                   あれ?なんであたしこんなことしてんの?!
俺の朝は、彼女謙おさななじみの凛から始まる。

「おはよー!拓真!今日も最高!愛してるー!」

・・・なんともいえないヤツなんだけど・・・・。これでも一応彼女なんだよなぁ。
毎朝、毎朝懲りずによくやるよ・・・むしろ関心しそうだよ。


「やっぱ今日もかわいいよなぁ・・神崎。(コソッ」
「あぁ、わかる。なんつーかソソるよなぁ・・・」
「ばっ!お前声でかいって!」

ギロッ

何だかんだいって凛はかわいいし(黙っておけば)おとなしくて健気な子に見えなくもない。当然、男子にも人気があるわけで。こーして牽制してるってわけ。毎朝、毎朝コイツらも懲りずによくやるよ。まぁいつも顔は違げぇんだけど。

「拓真?あのね・・やっぱね!結婚式はね、ドレスがいいなぁ!・・・・・

またはじまったよ。毎朝毎朝、コイツも・・・。これで男よけにならなくもないんだけど
「いいの?ほっといて?」
凛の姉みたいな、幼馴染、(俺の幼馴染でもあるわけだ)秋川弘美。あからさまにニヤニヤしやがって・・・。一応あんなんでも女だし、手ェ挙げるわけにわいかないし、取り合えずさついを こめてにらんでおくことにした。
ついでに、近くにいた弘美の双子の兄貴、秀樹をけっておいた。妹の罪は兄の罪だ。悪く思うなよ!




・・・・・・・・・
実は、俺の初恋は弘美だったりするのだ。生まれた頃から一緒でまぁいつのまにか恋してたってわけだ。
ある日、
俺が
「ひろみちゃん、だいすき!」などと吐き気のしそうなコトを言うと
アイツは「ひろみね、ひーくん(秀樹)とケッコンするの!」だとよ。(できねぇーよ)
そんなわけで俺の初恋ははかなく散ったてワケさ。そんなときに出会ったのは、凛。
隣町から越してきて、すぐ弘美と仲良くなった。いつのまにか女としてみるようになって、付き合い始めたのが中1の春。
小さい頃はかわいかったんだけどな・・・・




・・・・・・
教室の窓から小さく見える凛と先生の後姿。
さて、

「あれ、行くの?いってらっさーい」
「相変わらず凛には甘いよなぁ、お前」
「うるせぇ」

秋川兄妹に背を向けて、昇降口へと足を進める。
早くしないと機嫌そこねるからなぁ、あいつ。


―俺、追川拓真の一日は幼馴染謙彼女の凛から始まる。
          けどそれも悪くはないとむそろ心地良いと、感じている―




                        たいせつ
                        (お姫様奪還と行きますか!)
あたし、神崎凛!年は14!チャーミングで学園のマドンナ的(ここ大事!)な存在の女の子!
恋にはいつでも直球!ストレート200キロよ!(意味分からん)


「!たぁくぅまぁーーーーー!」

前方を歩く彼こそあたしの最愛のだーりん!追川拓真。スポーツ万能で容姿端麗!成績もトップってぐらいの天才!毎朝、愛のこもった挨拶をしてるんだ!拓真も愛をこめて返してくれるんだけど・・・・
「・・・・・・・何回言ったらわかるんだよ!!」
「痛ッ!」
・・・・たまにね!たまにカバンとか蹴りとかがお返しに飛んでくるんだけどね!
あれだよ!最近はやりのツンデレってやつなんだよ!とにかくそんな拓真も愛してる!


「たまにじゃなくて毎日じゃない。あんたも毎朝よくやるわよねー(笑)」
哀れみの目線で見ながらポンッと方をたたくのはお隣のお隣の幼馴染の秋川弘美。
「まぁ、よくあんな無愛想を相手できるよな?」
その横からヒョッコっと現れたのは弘美の双子の兄貴の秋川秀樹。

「・・・・・だもの。」
「「は?何か言ったか?凛?」」

「ふふふ・・・んもうっ!拓真ったらぁ!そんなテレちゃってぇVwあ、もしかして放置プレイ系?いや、あたしは放置でもなんでもいいんだけどさぁ!いやぁ朝からそんな過激な愛をくれるなんて!流石!拓真だわぁ!そりゃそうよねぇ!だってアタシの旦那さんなんだもの。もう!あたしったら!そんなこともわかんないなんてお茶目さん!テヘッ☆あぁ、それより今日も寸分の狂いもなく美しい横顔・・・あぁ最高!もう!駄目!抑えきれない!今すぐ結婚しよう!拓真!さぁ!市役所へいこうよ!」
「抑えろ、お前は中学生だ!」
「・・・・・手、出して。凛」
しなやかに美しい動作であたしに話しかける拓真!あぁもうかっこいい!
「え、なに!?え・もしかしてここで跪いてプロポーズとか?いや、ちょっ!照れr「違うから」
「家の鍵。道端に落ちてた。ついでに朝から鬱陶しい。獣臭が移るから近寄んな。」
「た、拓真・・・・・」

「あちゃー。流石のあの子でも今のは効いたんじゃないかしら・・」
「だな・・・可哀想に。あんな彼氏を持って・・・・」

「きゃん!あ、愛が痛いよ!そんな拓真も素敵☆拓真からの愛なら体張って受けとめるから!安心してね。どこぞのメス豚あ、じゃなくて女なんかにあげたりしないから!それよりね、結婚式なんだけどォ・・・・(モジモジ)アタシ的には、2人だけでしたいなぁ・・なんておもっていしちゃったりぃ・・・・ブツブツ・・・」
あぁやっぱり拓真はあたしのこと分かってくれてるわ!あんなに優しい目で暴言を吐くなんて!照れてるとしかおもえないわ!もう!かっこいい!(本日二回目)

「あの子に限ってないか・・・・(遠い目」
「だな・・・・(苦笑)てゆーかもうすぐ予鈴なるけど・・・とめなくていいのか?拓真?」
「ほっとけ。いくぞ」

「それとね!それと!子供は2人がいいなぁ!拓真似の男の子とこのアタシのスーパー美しい顔に似てる女の子がね!あー家はどうする?やっぱり一軒家よね。あぁ!もう!ねぇ!拓真!」
にこやかな笑顔で(もちろん最高の笑顔でよ!)振り返った先にはスレンダーな足じゃなくて(うんうん)・・・・?あれ?
「神崎。・・・・残念だが俺は追川じゃないんだが・・。しかも・・・もうチャイム鳴りおわったぞ・・・・?」
「あれ?先生!おはよーございます☆」
「おはよーございます☆じゃないだろ!!!!ばかもんが!!お前は遅刻だ!ち・こ・く!何回注意すれば聞くようになるんだ!」
「ちょ、せんせー”!”マークおおくてウザーい。もっと減らしてよー。」
それにあんま怒りすぎると血圧上がっちゃうんだよー。せんせーかわいそうに!お葬式にはちゃんと言ってあげるからね!くすん!「お前のせいだ!お前の!
あっれ?おかしいぞ!あたし口に出してないハズなんだけど・・・・・なんでだろ・・?ま!っいいか!
だってもうすぐ!


「毎回毎回、迎えに行く俺の身にもなれ!凛!ほら先生に謝って!いくぞ!」
「はーい!ごめんねー先生。」

ぎゅっと、拓真の腕に巻きついて舌を出して謝る。(抱きついて瞬間嫌そうな顔されたけど気にしないぞ!)
せんせー!血圧あがんないよーにね!





「アイツもなんだかんだいって凛にベタ惚れだからなー。自分でほっとけっつたのに結局迎えにいくんだよなー」
「ねー。あのバカップルはほんとに・・・もっと拓真も素直になればいいのに。」
「素直になったアイツとか・・・・凛がおとなしくなるより気色悪ィじゃん。」
「あれぐらいがちょうどいいってこと・・・・か」







   
                              へいき                             
                       (だって貴方がきてくれるんだもん!)