独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)/光文社
¥648 Amazon.co.jp

【タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。

学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」。

限りなく残酷でいて、静謐な美しさを湛える、ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。 】

(アマゾンから引用)


■感想とかネタバレとか


ニコチン(これがただのギャグであると解説で気づく)は少年視点でホームレスとのお話。後味悪い。


Ωの聖餐はけっこう好き!

なぜ登場人物の名前が焼き鳥なのかは知らないけど初っ端から殺してるし。

あのインテリっぽい話し方でインテリっぽいまま死んだの大変よい。

最後だけ口調が変わり引き継がれていく。


無垢の祈り…はこれこのあとどうなるの? あの子助かるの?

おとーさんカッター取り出したときは「うげ…」となったのですよあれはない。ないったらない!


オペラントの肖像あたりで「あ、これ昔読んだわ…」に確信を持つ。

このオチにものすっごく気分悪くなった。のを思い出した…。不愉快だしムカつくし「はあ?」てなる。

なんかそういう、愛だの恋だの良心だの、利用しちゃいけないものを利用されると気分悪くなる。

あーあ、て感じと、それでなくとも条件付けされるの気持ち悪いなあってのと。


卵男(エッグマン)、

205号と卵男とカレン。好きだったやり取りはP180-181…かな…。

205号のよく分からなさも好きだったけど内容的にはそこまででもない。


すまじき熱帯

これもうすごいばかばかしくて好き!

いきなり現れていきなり豹変する親父もそうだし、かと思えばその前には息子の背中の皮はがすし、生首と腐乱死体と集団自殺(で片付けていいのか)あるし楽しかった。

なんだこれ! と思いながら読んでたら「ありゃー……」で終わったのも後を引いて笑える。


独白するユニバーサル横メルトカル

地図。

皮膚に地図を転写するってすっごい気持ち悪くていいよね…!!

これは語り口調が丁寧なので読んでてもそこまでエグくない、

息子の思ってることとはだいぶ乖離してるだろうけど最後満足そうでなによりです


最後の話。タイトル長い。

死体処理系は1話目とかぶるな、と思ったけど、そもそもほかの短編でもだいたい死体出てきてるわ、と思った。

死体処理のMCとやってきたココと新しい助手とボス。

散々拷問したあとで神妙になられても…て感じはある。




読んだことある……(笑) てのを1話目の最後の方で思い出した。確信は3話目。

気分が悪くなる。お前も同じ穴の狢というか、とりあえず読むのは安定してるときでないと無理であるという結論に至る1冊。

気分が悪くなるが誉め言葉だしこの作品の良い所(?)なのでどんとこいなのだが、どうもそれ故に読むタイミングを選ぶ。

たぶんどっかに前の感想あると思うけど見たくないので見ない。