くもりのちナイン 破壊少女は、貴方のためだけに涙する (電撃文庫)/KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
¥659Amazon.co.jp

【汚染物質に覆われた世界で傭兵のカイルが出会ったのは、遺跡の深奥で培養液に浮かぶ少女だった。
名前はなく、言葉も上手く理解できない、幼い機械の少女。
「お前に名前は無いんだ。分かるか?」
「ナイン? わたし、ナイン!」
未知の戦闘能力を備えたナインと、なぜか彼女のマスターに認定されてしまったカイル。
二人は楽園へと通じているとされるヘブンズゲートを求め、人類に見捨てられた世界を旅することに。ある時は親子のように、またある時は兄妹のように。そして、ある時は恋人のように。旅の中で二人の関係は変わってゆく。そして、未来へ希望を見い出した先に流れる、ナインの涙の理由とは--。
世界の終わりに結ばれる、愛の物語。 】
(アマゾンから引用)


これって 〝愛の物語〟だったの

■感想とかネタバレとか


それに ものすごい おどろいている
おう……え? どこが? 愛……? まあいいや


人間だと主張するサイボーグの傭兵カイルと拾われた機械のナイン の 旅道?
なんかこー汚染物質に覆われた世界とか長い夜とか落ちてくるものとかそこらへん好きだし荒廃した世界大好きだし〝上〟に行こうとするのも好き

カイルが人間を助けようとする理由をいちいち考えるところでイライラする
どうでもいいのでどうでもいい。きみの人の定義など知ったこっちゃねーのだよ!
なんか結局他人の命、厳密には「人を助ける行為」を自分の物差しにしているくせに、結果だけがほしいのな、と思ったので。助けられないのならば助ける価値はない、無駄死にする気はない、が彼の考え方なら。
じゃあ結局「人を助けようとする」のが人なのではなく、人を助けたものだけが人なんだ。

途中で合流する自爆を目指すロボットお姉さんも「あ全然どうぞ」なので全然どうぞ。
知ってたよ生き延びるって。知ってたよ。知ってたけどさー。
なんであれ「本懐を遂げる」物語すげえ好き。「そうだなお前の望みは最初からそれだったな」て哀しくなるときもあるけどそんなのはどんとこいなのでぜひ本懐を遂げてください。
いや遂げないのは知ってたけどね!

ナインの能力のひとつが重力なので昔懐かし(いや今も連載しているが)ウィザーズ・ブレインのイルを思い出してしまった。黒メガネに関西弁のにーちゃん。……イルだよね? 名前。元型なる悪魔使いのサクラと戦った人。

町の人大っ嫌い(笑) なので大嫌い。
なんなのあの人たち心底気持ち悪いし余計なお世話だし放っておけだし口を出すなだし善意に満ち溢れてて逆に嫌がらせレベルだしなんなのー だいきらーい。
金だしゃいいってもんでもねーだろ!? なにをさせたいんだよ、当人の意見ガン無視しといて! ああむかつくああいう善意心底むかつく。

ところどころ可愛いのあったんだけど全体的にカイルにイライラしていたし、結局彼がようわからんかった。

イラストレーターはとちきさん!