C.S.T. 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)/KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
¥616Amazon.co.jp

【脳とコンピュータを接続する“BMI”が世界でも一般化している近未来。
海外から苛烈なサイバー攻撃にさらされた日本政府は、サイバー空間での治安確保を目的に「情報通信保安庁」を設立する。
だが、それを嘲笑うかのようにコンピュータ・ウィルスによる無差別大量殺人が発生。
家族に被害者を出した情報通信保安庁警備部・御崎蒼司は必死に犯人を追う一方で、美しい同僚・伊江村織衣の身の安否も気遣うのだった――。
スリリングな捜査ドラマと、不器用な恋愛模様が交錯する、超エンタテインメント作品!
第20回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞受賞作。】
(アマゾンから引用)

とっちからっててなにがなにやら

■ 感想とかネタバレとか

なぜ文科なのか
そればっかりぐるぐるしていた(笑) や、警察庁でなくとも、防衛省でも外務省でも内閣府でもよかったのに(笑) と思わないでもない

御崎さんは全然全く悪くないんだけど彼を評価する言葉のひとつの「呼吸をするようにセクハラを言う男」で思い出したことによって「うー……」となりながら読み終わってしまった
過去だの経験だの感情だのそういうのって時々凄い本を読むときに邪魔なので要らない
御崎さんを読んでいたのに御崎さんを透かして他の人間を思い出すとか踏み潰したくなる
それはそれとして何度も思うけど最中に他の女の名前を呼ぶのだけはフォローできない… なにあれ他のことはたいてい言い訳できるんだけどあれに対する言い訳ってなにも思い浮かばない

結局、彼は伊江村さんのなにになりたくて、どう思ってんだろう。
途中何回か「やりたいのかな?」と思ったし、「好き」で「大事」で「心配」なのは教えてくれるんだけど、〝で?〟 七年指咥えてみてきて、副隊長の打診を断って、お前はなにをしたかったの
〝女々しい〟のはその通りだと思うし、「未来を見ない」彼女を「見きれない」からってあれに「生きてほしい」とも言わないんかい。
伊江村さんも伊江村さんだが彼女は最後まで「お父さん大好き」っ子だったのでなんとも。
途中「友達」もあったなー。そんで一時「お父さん」になろうとした御崎もよかった。
母親の再婚話とか、妾の娘と正妻の息子とか、脳内に仕込んでおいたプログラムとか。
浅井さんと山上さんが好き! 山上さんはともかく浅井さんを通す人事すげえ。
浅井さんが伊江村さんのこと名前呼びなのもいい。そして織姫と彦星なら繋ぐのはカササギだ。
出世の嫌がらせをするくらいなら飼い殺すかそもそも受験させなきゃよかったのになあ、と思うのだよ、伊江村さん父実家! お前ら嫌がらせするならするでとことんしろよ!

「知識に根がない」とか「ブス製造機」とか「落とし所を自分にする」とか好きなところもあったのだけど
全体的に黒幕も含め「えー………?」だったのでなんとも ていうか全体的にとっちらかってる
ちぐはぐ? 御崎さんすらよく掴めなかったのだよ!
設定も穴だらけっていうかもうちょっと書き込んでくれてよかった
伊江村さんも男性恐怖症なのかそうでないのか謎であるし、篠木さんストーカーだし、記憶ファイルの共有とか抵抗感あるし、そしてなぜか全然別作品のサイドブルーのせりちゃん思い出してた。

イラストレーターはだぶ竜さん!
そういえば帯に「お前になにかあったら泣くよ」ってあったり、一生のお願いにしろ思うのだけど、御崎さんの台詞って過去の分も含め「お、おう」が多い