R.I.P. 天使は鏡と弾丸を抱く (このライトノベルがすごい!文庫)/深沢 仁
¥680Amazon.co.jp

【新たなるダークヒーローの、戦いの幕が開く!
自らに向けられた敵意を、相手に反射させる能力を持つフィリップ・リーダスは、ふとしたことから家族思いの少女アンジェリーナと出会う。
行きがかり上仕方なく襲撃者から彼女を助けるフィリップだが、それはより大きな災難への序章でしかなかった!
次々と襲いかかる刺客からアンジェリーナを守り切れるか?
タフでクールな新たなるダークヒーローの戦いの幕がいま開く!
第2回『このライトノベルがすごい!』大賞優秀賞受賞作です。】

■ 感想とか色々

「誰かが見つめている」鏡の間を行き来できる男が、洗面台の鏡を睨みつけていた女の子の後ろに登場して、巻き込んだり巻き込まれたり、一緒に、逃げたり逃げたり助けに行ったりするお話
鏡なので跳ね返します、でも相手が自分を見てないと能力発揮できません、つまり宇水さん(るろ剣の十本刀の1人で盲目)最強ってことか

アンジェリーナのお父さんがどっかの組織から足を洗っていたはずなのに狙われ始め、お母さんと一緒に逃げてしまい、「妹(ステファニー)まだ学校から帰ってきてないのよ!? 見捨てるの!? 信じらんない!」て怒ってたお姉ちゃん(お姉ちゃん、妹が大好きってわけではないみたいだが、あの子はまだ小さいんだから! みたいに頑張ってお姉ちゃんしてたマジお姉ちゃん)
フィリップは行きがかり上見捨てるのも寝覚めが悪く、見捨てるのなら鏡の後ろにババーンと登場した時点で家を三下が取り囲んでいたので機を逃した感じです
ちなみに「跳ね返す」とか「鏡に映らない」とか「超絶美形」とかは、まあ、そうなんだからそうなんだよで流されてます

アンジェリーナ最後マジ男前
昔入ってた組織に狙われた父親が母親を見捨てて登場、アンジェリーナと血繋がってないの暴露、捕まってる妹を助けに来て「やっぱ血ぃ繋がってる妹の方がいいわ」とか言ってるのに「フィリップのピンチ!」って爪剥がれても構わず鏡持ってきて逃げてもらおうとするとか男前だな可愛い!
アンジェリーナは「お願い。なにもしないわ。神さまに誓って。横に大人しく座るだけよ」(p135)も好きです、いっちょまえに女の子っぽい所もあれば、ふてぶてしいっていうか図々しいっていうか「当然でしょ?」みたいなとこがあって面白い
暴走させようとしてどっかでブレーキ踏んでる、暴走しきれていない、でも暴走させないと話が動かない(笑) なんかそんな感じ。個人的には彼女は全く嫌いでないのでそこが嬉しい

フィリップは雨が嫌いな容姿端麗の男
雨が嫌いっていうかアンパンマンみたいに雨を視覚的に認識すると体調悪くなる
なのに一緒に行動する女の子の名前がアンジェリーナ・レイン(綴りはrein)
鏡には映らないので洋服を買うときが大変です
この男視点。終始「これは俺の話ではなくアンジェリーナ・レインの話」とはしつつも、自分はともかくアンジェリーナが危ないので別行動せざるをえない人
ちょこまかついていくのもお約束です(笑)、瞳の色がヘーゼルからの連想のせいかリスみたいな子だった

イラストレーターは前田浩孝さん!

「このライトノベルがすごい!文庫」ってギャグか誤植かと思ったら本当でした、正直これが1番驚いた
宝島社!
あれもしかしてこれ地味に数溜まってるかも
wikiでざっと「このライトノベルがすごい!」の一覧を見てきた、自分が思っていたよりも読んでいたことが発覚。しかしラインナップあんまり変わらないのな、夏(秋)の百冊文庫か