夜魔―奇 (電撃文庫)/甲田 学人
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【「君の奥底に眠る『願望』は、何だね?」
小学校の校庭に立つ、大きな桜の木。この桜は子供を攫う。
咲がまだ子供の頃、目の前で親友が桜の花びらに沈み、消えた。
風が薙ぎ、桜色のさざなみが立つ時、咲は悪寒とともに明確な危険を感じる。
桜の花びらは危険だ。
そして、親友のことを想い続け、魔女と出会った彼女は、密かに願う。
これは、『Missing』シリーズの夜色の外套を身に纏った魔人・神野陰之と、魔女・十叶詠子が紡ぐ物語。そして二人の出会いとは―――。
甲田学人が放つ渾身の幻想奇譚短編連作集、メディアワークス文庫『‐怪‐』と連動し、待望の文庫化。 】

神野さんてだぁれ? な人間の感想ですよmissingとのリンクとかあっても知らんのですよこれ1冊でも読めたのです。
怪の方も読んだのでそのうち上げると思います。(初メディアワークス文庫)
いつものようにがっかりクオリティなので書きたいことだけ書いてきます。

罪科釣人奇譚
目だけ釣ろうとするお兄さん。
夜色の外套は神野さん、魔女の詠子、真っ赤な金魚とお葬式。
力関係で負けてますねドンマイ。
夜色は黄昏を思い出した。綺麗な目を保存しようとするならまだ解るんだけどなー。(くしゃくしゃのおじいちゃんでも目だけものすっげ力があるっつーか浮き彫りっつーかあれは凄かった!)

薄刃黄譚
カッター痛いカッター痛いカッター痛い! 図工のときののこぎりもそうだけど基本刃物怖いよ!(美術のときの彫刻刀は平気だった……大きさか?)
鋏ならまだ用途が多いんだけどカッターって連想するのが手首だからなー。わたし切ったことないのにそーゆー話を読んだり聞いたりはするのでダメですこーわーいー。
ぞろぞろカッターの刃が出てくる個人的にそのときの心境は ひぃゃっはー(なんか色々終われ!) でしたいやあああ痛そうだからやめてくれ…!
自殺未遂をして入院。退院してからの登校。いじめられる日々。
なんかこう、ドラえもんを思い出す配役。ジャイアンそっくり。
男の子同士のいじめ=暴力、女の子同士のいじめ=陰湿。な印象が。

魂蟲奇譚
蟲が見える男の子。
お母さんが、おばあちゃんにいじめられていじめられていじめられて、なかなか子供が出来なくて出来ないなら出て行けと言われていて最終的に虫の卵や卵を孕んだ虫を食べた末に出来た男の子。
彼女の由佳さんも出てきます。でも展開が速かった…。
さすがに彼女の口から蝶(蟲)が出てきて目とか触覚とか脚とかうじゃうじゃだったら気持ち悪いだろ。生理的に気持ち悪いだろ。中ぐらい(ちょっと抱えるくらい)の石の下めくったらだんごむしがいたときの鳥肌っぷりったらないですよ。
紅い蝶。赤はなにか意味があるのか。人の魂。死んだあとに出てくるもの。恨みはいやだなあ。

桜下奇譚
桜の下には死体が埋まってる。らしい。
幼い頃「しんゆう」のちづちゃんをさらった桜の木。
見えないけど感じる女の子。詠子ちゃんはどこにでも出てきますね。行動範囲が広いのか話の主人公がこの子の行動範囲なのか。舞台が同じ町ってのもあるか。
染井吉野ー。桜はいいよね……夜桜と満月とかそれなんのロマンですかぐらいいいと思う。
なんかあっても不思議じゃないくらいに綺麗。美しいものにはなにか宿っててもありだと思う。(ありとかなしで決められたら向こうもたまったもんじゃないだろうけど)
藁人形と五寸釘をセットで通販しているところがあるってかなり前テレビでやってたのを思い出した。


現魔女奇譚
魔女と悪魔と家族と妖精。
妖精は西洋的な言い方な感じがする。ティンカーベルとか。精霊は和洋どっちもありかな……もののけ姫の木霊は「精霊」。
そりゃあ自分達の見えないものに娘が次々と「おはよう」って言ってたら気味悪いわなー。
神野さんと詠子さんの最初。お願いと叶える方法。
魔女に黒猫って必須アイテム(?)だと思ってた。

「幻想性の強いものをこちら」にらしい。メディアワークス文庫の方は「怪談性」に。
正直「枯骨の恋」とかのが好きだがな怖い系の話だと。怖いっつーより気色悪いのが近い。

イラストレーターは三日月かけるさん!