ぐらシャチ (電撃文庫 な 7-13)/中村 恵里加
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【ある日、少女は、ぐらなシャチにであった──!?
 この春高校生となる少女・秋津島榛奈は、全国うっかりランキング10位以内にノミネートされる(弟・孝雄談)以外はごく普通の女の子。海辺で祖母の形見であるオカリナを吹いていた彼女は、急な高波にさらわれたところを「ある生き物」に助けられるのだが──?
 そしてその「出会い」から、榛奈の日常は少しずつ波乱を含み始め、そして──。
 『ダブルブリッド』の中村恵里加が贈る、かなり奇抜なボーイミーツガール&ファーストコンタクト・ストーリー、満を持して登場!】


王道なのになんでこんな不穏な空気が。

■ 感想とか色々~

ウクレレとオカリナのタッグ! かと思いきや波ざっぶんでびしょびしょになってて、英語と日本語を喋るバイリンガルなシャチ(見た目)登場。10メートルってでっかー。
男の子(ウクレレ)は放任主義のご両親の元でお育ちです。
連絡なしも一ヶ月過ぎないと警察の出番ではないらしい。ウクレレくんの名前は剛典(たけのり)。
女の子(オカリナ)の苗字が秋津島ってのがいいな! 大倭豊秋津島…は古事記らしい。日本の名前。瑞穂も好き。
はるなさんの弟くんはゲームやってて神話ちょと知ってるらしい。ソロモン王の72柱。外面いいの。

ダブル・ブリッドの人だから、続くにしてもなんかあるんだろうな……とどうしても警戒する。
ソウルアンダーテイカーとダブルブリッド半々な感じ。
“お約束展開を中村さんが書くとこうなった。” シャチかつ男の子になる前は、有川浩の「空の中」っぽいなと思ったり。
ええまあ食いましたよねえ、そうですよねえ。
猫の首なかったり犬の首なかったり、自分の肉切って撒き餌にしたり、体を削って小さくしたり。
ひょいっと不穏。フツーのボーイミーツガールじゃないし。女の子出会ったのシャチ(推定)だし。男の子出会っててもウクレレ持ってるし。いやウクレレもいいと思うよウクレレで。でもウクレレって一番最初にアフロのおじちゃん(パパイヤ鈴木)が出てくるんですよ。(なんだかなあ)
犬でも猫でも鯨でも食べたきゃ食べればいいんじゃね? と思います。(それが誰かのペットだったり絶滅危惧種だったりしなければ) でも食べるんだったら全部食べてよー 勿体無いじゃんー。

シャチが男の子食べちゃって、その男の子になりすまして学校行って、天敵を根絶やしにする方法を探そうとするんだけどその前にひと悶着。
ウクレレの友人である平八さんが……不幸すぎる……。泣ける。いやなんかもう…いい奴だなお前!! でも報われない。はるなさんのお友達は若干うざかった。
ぐらとはるなさんの距離感が面白かった。
遠くにいたときの「シャチ」と近寄ろうとしてくる「人間の皮をかぶったなにか」。

タイトル&表紙に沿ってる部分もあるんだけど、油断してるとぞわりと来たよ。さらりと怖いこと言うねえ。
続き買うかなー 買わないかなー 最終巻出てから一気に読むかな? 読む気なくしちゃいそうだから徐々に読んでった方がいいんだろうけどなー まあ普通っちゃ普通。

イラストレーターは双さん!
カラーのが上手。
待ってわたしこの人の名前どこかで見た……! と思いつつ見つからない。どこだー。