ねじまきの庭 1 (1) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)/榧世 シキ
¥580Amazon.co.jp

【美しい緑に囲まれたここは、クラシカルな寄宿学校。
学校の近くには、妖精や精霊などがいるといわれる湖があった。
少年少女はこの学校で、少し不思議なことを体験する―――。】


● 簡単に登場人物

ラウム・オルランド
黒髪男子生徒。表紙左下で膝立ちの少年。
部屋の空気や人間の感情に同調して引きずられる体質。

ヤン・フス
おじいさんの影響でオカルトマニアになった男子学生。
表紙では階段に腰掛けてラウムに手を伸ばしている。占いを得意とする。
カレルと同室。

トゥリウス
優秀な兄をひとり、可愛がってくれる姉をふたり持つ末っ子。
調停体質? 台詞は少ないがコマには出てくるレギュラー(笑)
表紙茶髪兄さん。ラウムと同室。編入生。

カレル
表紙銀髪。一番左上の男の子。
級友に“頭の中にノートを取る”と言われるくらいの多分秀才。
物静かで存在感薄そうなくせに出るときゃ出るので意外と印象に残ってた。
いや銀髪うねうねがわたしの趣味かも。(言うに事欠いてうねうねて)

エドナ・クラーク
十二年生。女の子女の子女の子!
年上眼鏡長髪で素っ気無い女の子! 好き。
ゲストキャラかと思ったんですが表紙に出ているので一応。
腰掛けて新聞を読んでる金髪はこの子。ファザコン。


■ 感想とか色々~

1~2話はエドナ・クラークと4人のお話。
庭に迷い込んだひとりの少女を追っていけば粉々になった欠片を「壊れちゃったから直して欲しい」と頼まれ、
回ってきた掃除当番のため美術室に行けばホラーと思うような小道具がごろごろと。
視力が悪くもないのにかけている眼鏡、父親から送られてきたパーティー用のドレスを血まみれにする女の子。
離婚した母親そっくりの自分の顔。出てきたカードは「双頭の鷲」。


3話はトゥリ視点。
今度の音楽はクラス全体で演奏をする。
……「できない」って選択肢はないのかな、と親の情操教育を退けてきた過去の自分を責めるトゥリと彼が世話をしていた迷い猫。
仕方ないから腹を括って練習し始めたはいいが、弦が切られている不思議――もとい回数が重なれば嫌がらせとしか取れないようなことが起き始める。
ゲストキャラは「シャトウ」。つづりは「chattou」。
事務員のおじさんの一言。
あとさ…ヤン・フスって…素敵に図々しいと思うんだ……!
トライアングルをパートにねじ込んだ熱意。

4話は地下書庫に出た幽霊のお話。
顔にあざのあるシルヴと本好きのセシル。
読んだ本が半実質化するという不思議な力を持っている。
幽霊についての考察。
孤独な王子は友人を欲しがって、幼い約束を交わした。

なんの取り柄のない自分よりも勇敢で賢く憧れていた友人。
居場所が違っても。二人一緒がダメでも。


5話はカレル視点!
音楽の才能があり転校をするミシュルと、彼の姉であり一緒には行けないウルケ。
仲の良い姉弟と優しいおじいちゃん。
上手なのにいつも同じ所で間違えるミシュルの演奏を聴いていたのがきっかけ。

お姉ちゃん大好きっ子なミシュルが可愛い。
弟くん大好きっ子でどんくさい(自称)なウルケが可愛い。
記憶の宮殿と失いたくなかったもの。続けばいいと思ったもの。
あ、カレルの呆けっぷりも可愛かったです。


前作zionの設定が好きでストーリー展開がちょい残念、しかし絵は好きだったのでまた買ってみました。
不思議な出来事×ちょっとした力×学校の庭なお話で。
深読みすればひとつふたつ「あれこれBL?」な所もあったけど全体的には全くそんなことがなかったので次も買うと思います。
主要4人は最初混乱しますがさっさか読んじゃって平気かと。
カバー裏おまけあり。