夜を守る/石田 衣良
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【上野・アメ横通り。繁、サモハン、ヤクショの三人は、この街で暮らす幼なじみ。
仕事上がりにガード下の定食屋に集まるのを楽しみに生きてる、そんないまいちクールじゃない毎日。
だが、酔っ払いに息子を殺されたという老人と知り合ったことにより、
アメ横の夜を守るべく「チーム」を結成することにした。痛快青春ミステリー。 】
プロローグ
「すまんが、あんた四年前の十二月十二日、夜の十一時に何をしていたかな」
放置自転車を整理しているおじいさんに話しかけられた夜。
繁はビデオ屋のバイトが終わった後
いつものように「福屋」で一杯ひっかけていた。
集まるのは幼馴染メンバー。古着屋の跡取りに区役所勤め。
「お友達になってください」と言って来た4人目は、
少しハンディのある由紀夫。
じいさんの台詞だけで大体の予測がつきますよね。
惰性で過ごしていればいるほど、1/365に拘る理由も察せられる。
アメ横の女
まんま。レギュラーではないですが福屋での常連として美人なお姉さん。
前半は童貞童貞確かに煩い。
ベッドシーンはないのになんでそういう単語だけ出てくるかな。
夜の見回りを始めています。うーん。
あえて理由を探すのは、あんまり好きじゃない。
グリーンハウス
サキ婆の登場! リサイクルをするゴミ屋敷のお話でした。
お客は外国人、修理するのは息子。
日本の電気製品って今でも世界のトップレベルでしたっけ。
首突っ込めるほど知らないんですがちょっと疑問。
Xペリエンスの姫
アメ横の女ことレイカの友人の恋人・ミノルのお話。
クスリやっていた福島出身のお兄さん。
顔はいいが訛りがあるので臆病になってしまった人。
この人、福島つながりでまた出てくるかと思ったら出てきませんでした。
つきまとってくる“友人”? 一緒に頭を下げてくれる人、ねえ。
夜のジャングルクルーズ
ヤクザの登場。キャスター。
アポロが律儀にストリートネームで呼ばないのは
係わり合いになりたくないからかな。
面子と嫌がらせ。騙された純情な男の子と騙したのはスれた女の子。
暴力的なヤクザと紳士的なヤクザ。
雨に踊れば
ダンサーを目指す女の子2人のうちひとりが失踪。大会目前。
時を同じくして付き合っていた男も姿を消し――という話なんですが、
全く救いがないですね、アキヒロ!
過去のトラウマ、離れて行く人達。
いやまあ、一線越えちゃってるわけだけど、救いがなさ過ぎて同情しそう。
夏の自警団
アポロの採用試験。都合いいな、主人公達には。
ハイカラ窃盗団と名づけられた、外国人達。
目利きのひとりが手引きをしていて、それが商店街に近しい者だという。
どんどんガーディアンが私物化されていく気がします。
挨拶と周りの人たちの交流(餌付け)は好きだったんだけどなあ。
アメ横ランナバウト
殺人事件のお話。うーんやっぱりここらへんは予想通りですね。
出てくるか、と言った感じ。まあ最初にやり始めていたことでもありますし、
経験値も溜まったってことかな?
ヤクザ屋さんも絡んでの人探し。
いい人ばかりでしたね、あそこで殺しちゃった方のお話も読みたいです。
一番言いたいのは、あまりにもIWGPに似すぎ という点。
話ひとつひとつはそこまで大きくないし、
まあ敢えて言うなら王様が出てこないくらいかな?
アポロとマコとも若干違いますが癖のない人間としてはひとくくり。
ヤクザも登場。ダンサー、水商売、殺人事件、人探し。
IWGP探せばありますね。
社会の裏と言えば失礼に当たる
使い古されたそれでもなくならない「裏」でした。
IWGP読んだ人は敢えて読むほどかな。
これを気に入った人はIWGP読んでも楽しめるのではないかと思います。
強いて アメ横でやらなければならなかった というのがなかった気が。
文庫版が出たのでぺたり。追記H22年6月3日
夜を守る (双葉文庫)/石田 衣良
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