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今年9月、アダルトビデオ(AV)女優がHIVに感染していることが、性感染症検査で判明しました――。AV業界が設けた第三者機関が出した文書が、関係者に波紋を広げています。撮影でのHIV感染でなく、関係者への広がりはなかったとされていますが、あるAV男優は「もっと早く教えて欲しかった」と訴えます。文書では「今後も引き続き安全管理の徹底を呼び掛ける」としていますが、そもそもリスクの高い「本番行為」をしていることに疑問の声も出ています。(朝日新聞記者・高野真吾)
●情報網にかからなかった
この男優によると、現在、プロとして男優業をしているのは80人ほど。男優同士との交流も積極的にしていると言いますが、今回は情報網にかからなかったそうです。
AV女優の多くがプロダクションに所属するのと違って、男優は個人で活動します。頼れる組織、会社はありません。性感染症にかかると撮影に行けず、収入が得られません。
HIVに感染しても、AIDS発症は薬でコントロールできるようになりました。「エイズは死に至る病」と誤解している人は今も少なくありませんが、感染を早期に発見し、治療を受ければ普通の生活を送ることができるようになっています。予防はコンドームの使用が有効とされています。
ただし、HIV感染の男性が男優業をすることはできません。性行為で女性を感染させる可能性があるからです。
普段穏やかな男優が心を乱したのも、そんな経済的なリスクが背景にあるからです。
●「AV人権倫理機構」とは?
女優のHIV感染を知らせる文書を出したのは、AV業界が作った「AV人権倫理機構」です。出演強要問題の広がりを受け、業界が作った第三者機関で大学教授や弁護士が理事をつとめます。業界の健全化のため、2017年10月に発足しました。
公表した文書では次のような記述があります。
「プロダクション団体はこれまでも性感染症予防のセミナーを定期的に開催し、健康・安全面に特段の配慮をしてまいりました。そのため今回の早期発見と迅速な対応につながり、不慮の蔓延(まんえん)を防ぐことができたと考えております」
機構は「今後も引き続き安全管理の徹底を呼び掛け、性感染症等の罹患(りかん)を事前に防ぐ手立てを講じてまいります」ともあります。
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お薬があるようだけどエイズ・・・
何か絶望の響きしかないエイズって言葉に・・・