いろいろ思ったことを書きます。 -12ページ目

いろいろ思ったことを書きます。

毎日思ったことや、感じたことを書き綴ろうと思います。

彼は最後に目を背けました。

横に目があるというのにです。

たくさんの車を手の平にのせながら

あちらの紳士はネクタイの歪みを直しています。

どこまでも続く道に立っているような、いないような。

どこまでも続くネクタイの歪みを直しているような、いないような。

「すごいでしょ?」

と、彼は一言、ぼそっと言ったような、言わなかったような。


生きている私。

うどんをすする私。

寒いので手をこする私。

窓を開けて空を眺める私。

生かされている私。

階段を下りる私。

鈴と私を比べる私。

私が7人いるのです。

みんなちがった7人の私はみんないい。

だから、リズムが悪いのです。

(ぼくは、ぼくに「柿の種はおおきいぞ。」って

 言ってたんだろうな)

そう思うと桃太郎は、この青い空の下、

猿と隣り合わせなのが、どうしても腑におちませんでした。

猿は、そんなことだろうとおもって、かまをかけました。

「桃太郎さん、きのう、あなたは『何か』を

 おぶって歩いていたでしょう。
 
 絶対に。絶対に『何か』をおぶっていた。

 絶対にあなたは、『何か』をおぶって、歩いていた。

 こんなふうに、絶対にです。それは絶対にです。」

一心不乱に『何か』をおぶる格好をした猿の姿を

ちょっと、キッという感じのぼんやりした目でみつめて、

桃太郎は

(ああ、あれは種だな。絶対に種。種。種。

 絶対だな。種。種。種だな。絶対だな。

 そしてここで踊っているのは猿だな。猿だ。

 絶対に。そう、これは、絶対に猿。『絶対猿』。)

絶対に青い空は、桃太郎のぼんやりとした目に写って、

なんとなく「絶対青い空」です。

そんなふうに、桃太郎は去っていきました。

猿は、桃太郎がいなくなっても、

いつまでも一心不乱に『何か』をおぶっていました。

そんな猿は、なにか、すごく、たのしそうでした。