奇跡という名の ~Version~アルトリア -164ページ目
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鈴夜凛華様

 
 
かつての貴方へ



もう 覚えていないかもしれない



でも この気持ちは消えていない


もう 貴方にとっては、遠い過去かもしれない



考えた事もなかったかもしれない


けれど 



私は 貴方をまだ 好き です。



心から愛していました


伝わらなかったかもしれないけれど


言葉には 表せない程 貴方を


そう



貴方を



本当はね 少し後悔してるんだ



あの時から 貴方を 助けてあげられなかった


あんな距離にいたのに

側にいたというのに


助けてあげられなかった


貴方を 救ってあげられなかった



でも 今ならわかる




私は…………



貴方を 愛していました







果てない草原


晴れた午後の夢を見てた

鳥の形に広がるマグリッドの空

不安定な思いが見せたイメージ

ひとりだった

静かな風に吹かれて


誰でも心にひとつ持っている
小さな音叉

いつか響かせる銀色の音

夢の中で
ガラスのシリンダーの中で

何も誰も共鳴しない



《私が淋しいのは
からだのどのあたりかしら》


私は 草原の駅で待ってる



…美しい列車が来るのを

ひとり…



それは誰でも心にひとつ持っている

小さな音叉

シリンダーから 取り出して空に向ける

一斉に共鳴するの

密かに 全てと



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