スピリチュアルを盲信する人は、現実を見る目を失っています。
現実を直視することができず、スピリチュアルという妄想の世界で見当外れでしかないことをがんばってやっている気になっているだけです。
努力する方向が根本から間違っているので、現実は何もしていないのと同じ。
何も変わりません。
スピリチュアルは妄想の中の世界ですから。
妄想に浸り現実について行けなくなり、自分を失った人間は幽霊にとって絶好の操り人形です。
本人に成り済まし、この世を謳歌します。
その人の人生を奪います。
スピリチュアルは幽霊の世界。
関わってはいけません。
前回のお話。
お祓いの最中、勝手に体が動くだけでなく、もくじきびとさんに向かって、まるで嘲笑うかのようにフン!と鼻で笑った私。
でもそれは、私だけど私じゃない!
お祓いで薄皮を剥ぐように、周りにいたたくさんの弱い下っ端の幽霊が次々といなくなり、隠れきれなくなって堪らず尻尾を出した。
追い込まれ目一杯の虚勢を張り、俺はこんなに強いんだぞと苦し紛れの威嚇をするため、もくじきびとさんを見下すかのように私を使って笑って見せた幽霊。
私の体なのに。笑ってなどいない私の意識ははっきりとそこに確かにあるのに。
挑んで来たその幽霊は、もくじきびとさんによりあっさりと抹殺抹消されたのでした。(私の目にはそう映った)
力んでいた体の自由が戻り、一瞬ホッと安堵する私。
そして再び私を見つめるもくじきびとさん。
私も必死にもくじきびとさんの目を見つめ続ける。
「ナムセンダイセンジョウコウ。」
「一派。対決だよな。」
「もろもろを仕掛けて来た人たち。」
「その護衛隊みたいな人たち。」
「守ってどうする?」
私に問いかけるかのように言われるもくじきびとさん。
その声を聞きながら、私は徐々に視界が何かおかしくなって行くのを感じていました。