土系舗装の施工条件は、気温が5℃以上と言われています。これは、冬季の地表面は気象観測上の「気温」よりも低くなることが多く、それが凍結や霜(しも)の原因になり、土系舗装の損傷になるからです。
なぜ気温が5℃なのに、そのような現象が起きるのか、いくつかのポイントに分けて解説します。
1. なぜ地表面は気温(地上1.5m)より低いのか
気象観測でいう「気温」は、直射日光を遮った風通しの良い場所(露場)の地上1.5m程度の高さで測られます。しかし、冬の夜間から明け方にかけては、「放射冷却」という現象が起き、地表面の熱がどんどん宇宙空間へ逃げていきます。
- 冷気は重い: 冷やされた空気は密度が高く重いため、地面付近にたまります。
- 対流のなさ: 風が弱い夜は、地面付近のキンキンに冷えた空気が上空の空気と混ざり合わず、地面のすぐ上(地表面)が最も低温になります。
これを「接地逆転層」と呼び、気温がプラスであっても地表面はマイナスになり、霜が降りる原因となります。
2. なぜ地中の深いところは温かいのか
地面の表面は外気の影響をダイレクトに受けますが、土には「断熱材」のような役割があります。
- 地中の温度変化: 地表付近は季節や昼夜の温度変化が激しいですが、地下深く(数メートル以上)になると、外気の影響がほとんど届かなくなります。
- 地熱の貯蔵: 夏に蓄えられた熱がゆっくりと伝わるため、冬でも地中深層は比較的安定して温かく(10〜15℃前後など)、地表に近づくほど寒くなるという温度勾配が生まれます。
3. 水が地表に集まり、凍結する仕組み
水は重力に従って低いところへ流れるだけでなく、冬特有の物理現象によって地表面に集まってきます。
- 毛細管現象: 地表が凍り始めると、土の中にある水分が「凍っている部分」に吸い寄せられるように上昇してきます(毛細管現象)。
- 霜柱(しもばしら)の形成: 地中の水分が次々と吸い上げられ、地表で凍ることで氷の柱が成長します。これが「地面が凍みる(しみる)」現象です。
- 水溜まりの凍結: 地表面は最も温度が低く、かつ水が集まりやすい場所であるため、真っ先に凍結が始まります。
まとめ
- 地表面は観測される「気温」よりも数度低くなりますが、2月~3月は期末なので、工事を完成させることが求められます。対策としては、人力施工ではなく、機械施工でしっかり固めることが必要です。人力施工しか施工方法がない場合、繰り返し、しっかり転圧をしてください。
- 土系舗装の施工後は、コンクリートと同様に特殊養生により、凍結から保護し、特に風から防護するようにしましょう。方法としては、「養生マット」、「練炭養生」、「すずらんランプ」などで、凍結や霜を避けるようにしましょう。また、固化材を混ぜない真砂土を1㎝程度土系舗装の表面に覆土して、養生代わりに仕上げ転圧で仕上げることも有効です。真砂土で覆うことは、断熱材の役割になります。塩化カルシウムで凍結防止をするより効果的です。
- 土系舗装では水を使用しますが、冬季はできるだけ少ない水でしっかり固めることが必要です。水分が多いと凍害に遭う可能性が高くなります。
- 万が一、凍害の兆しが見えた場合、早めに転圧機械で上から押さえれば固まります。凍害に遭っても、一度不具合箇所を取り除き、舗装材を再度細かく砕いて不具合箇所に埋めて、再転圧すれば元に戻ります。ジオベストには復元力があるので、新しい舗装材を使用しなくても再利用できます。
冬場の土系舗装の凍結対策を考える上では、この「地上1.5mの気温」と「足元の実温」の差を理解しておくことが非常に重要です。
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