今晩は、所沢市田中則行です。昨夜23日のNHK総合テレビ大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第3話「挙兵は慎重に の巻」のあらすじと解説をリポートします。
[第3話あらすじ]
治承4(1180)年4月、源頼朝(大泉洋さん)と引き離された八重(新垣結衣さん)は伊東祐親(浅野和之さん)の家人・江間次郎(芹澤興人さん)の元へ嫁がされていた。対岸の江間館を見つめる北条義時(小栗旬さん)。そんな折、頼朝の叔父・行家(杉本哲太さん)が北条館を訪ねてくる。怪しがる政子(小池栄子さん)。渋々対面する頼朝だが、行家は平清盛(松平健さん)へ反旗を翻した後白河法皇(西田敏行さん)の御子・以仁王(木村昴さん)の令旨を携えていた…



◆第4話解説
後白河法皇と平清盛の蜜月の終焉

安元2(1176)年、後白河法皇の寵愛を一身に集め・義兄・平清盛との間を取り持っていた建春門院が35歳で死去。すると後白河法皇と清盛との蜜月に陰りが見られ、政治の主導権を巡って両者が激しく対立するようになりました。そして安元3(1177)年に起きた鹿ヶ谷事件で決定的な破綻を迎えます。5月、後白河法皇の近臣が京都東山鹿ヶ谷にある山荘に集まり平家打倒の謀議を巡らせていましたが、6月になって密告により計画が露見。激怒した清盛は首謀者達を捕らえ、斬首や配流先での虐殺に処しました。
後白河法皇もこの計画に加わっていましたが、この時後白河院政を停止されることはありませんでした。後白河法皇に近待していた清盛の嫡男・重盛の存在と高倉天皇に皇子がなく代わりの院がいなかったためです。しかし治承2(1178)年、高倉天皇と清盛の娘・徳子との間に、後に安徳天皇となる皇子が誕生。翌年閏7月に重盛が死去すると、後白河法皇と清盛の全面衝突は避けられないものとなり、遂に同治承3(1179)年11月、清盛はクーデターを起こして後白河法皇を幽閉し院政を停止しました。

治承4(1180)年、外孫の安徳天皇を即位させ、娘婿の高倉上皇による傀儡院政を樹立させた清盛は権力の絶頂を迎えます。しかし、平家への反発もますます大きくなっていました。





鎌倉殿の13人紀行
◆第3集 滋賀県大津市

滋賀県大津市。園城寺は三井寺とも呼ばれる源氏所縁の寺院です。
頼朝の祖先・源頼義はこの地で息子を元服させ、以来源氏一門から篤く信仰されました。
多くの僧兵を抱え、強大な軍事力を備えていた園城寺。同じ琵琶湖畔にある比叡山延暦寺は平家と繋がりが深く、両者は対立していました。

平家打倒の令旨を出した以仁王は密かに園城寺に入り、源頼政と合流。平家の追っ手が迫ると、一行は奈良を目指しました。この時、園城寺の僧兵が多く付き従ったと言います。宇治で平家軍と戦いになり、以仁王と頼政は命を落としました。
平家打倒の狼煙となった以仁王の令旨。頼朝は運命の決断を下します。



◆総本山 園城寺[三井寺] (滋賀県大津市)
交通アクセス:京阪石山坂本線・三井寺駅下車 徒歩10分、JR西日本東海道本線(琵琶湖線)・大津駅下車又はJR西日本湖西線・大津京駅下車で共に京阪電鉄バス利用、三井寺停留所下車直ぐ





次回1月30日は第4話「矢のゆくえ の巻」が放映されます