今晩は、所沢市田中則行です。昨夜2日のNHK総合テレビ大河ドラマ『青天を衝け』第12話「栄一の旅立ち の巻」のあらすじと今週の渋沢栄一を解説します。


[第12話のあらすじ]
役人に追われる栄一(吉沢亮さん)と喜作(高良健吾さん)をボロ屋に引き込んだのは円四郎(堤真一さん)であった。円四郎は一橋家に仕えないかと勧めるが、栄一達は断る。血洗島村に戻った栄一は、惇忠(田辺誠一さん)らと高崎城乗っ取り計画の準備をしていた。そこに京都から長七郎(満島真之助さん)が戻り、涙ながらに中止を訴える。計画を断念した栄一と喜作は、再起をはかるため村を離れ京都に向かうことを決意する。



◆今週の渋沢栄一 [第12回]

▪横浜焼き討ち計画の実行を目前に再び江戸を訪れ、平岡円四郎と出会う

「百姓だろうが商い人だろうが立派な志を持つ者はいくらでもいる。それが生まれつきの身分だけでものも言わねぇのがこの世なら、俺はやっぱりこの世をぶっ潰さねばならねぇ」  (栄一)
「そんなでっけぇ志があるってんなら、お前らいっそ俺の基に仕えてみてはどうだ。でっけぇことしてぇんなら、武士になっちまった方がいい。お前らがぶっ潰してぇって言うのがご公儀だと言うなら、我が殿がいるところは江戸のお城のど真ん中だ」 (円四郎)



▪京から戻った来た長七郎に「こんな子供騙しの愚かな謀は、即刻やめるべきだ!」と止められる

「俺は命を捨ててでもお前達を思い止まらせる。お前達の尊い命を犬死にで終わらせたくねぇんだ」 (長七郎)



▪千代に「自分が間違えていた」と打ち明け、初めて娘・うたを抱く

「話していてすぐに気が付いたんだ。長七郎の方が正しいと。俺は間違ってたんだ。お前のとっさまは臆病者だ…
自ら死ぬなんて二度と言わねぇ。どんなに間違えてもみっともなくても生きてみせる」 (栄一)
「道は決して真っ直ぐではありません。曲がったり、時には間違えて退き退き返したってよいではありませんか」 (千代)


▪父・市郎右衛門に焼き討ちを計画していたこと、それを取り止めたこと、また商いの金を誤魔化して計画に使っていたことを打ち明ける。そして、この村を出て京に向かうことを話す
「俺はもうお前のすることに是非は言わねぇ。
ただし、物の道理だけは踏み外すなよ。誠を貫いたと胸を張って生きたなら、俺はそれが死ぬか生きるかに関わらず満足することにすれぇ」 (市郎右衛門)



▪喜作と京へ旅立つ






青天を衝け紀行
◆第12集 群馬県・高崎市と埼玉県・深谷市

群馬県・高崎市。高崎城は栄一達が乗っ取ろうと企てた平城です。かつては広大な城郭を誇った高崎城。今も残る建物の一部や土樏が当時の面影を止めています。
栄一達は江戸を通らず横浜に行くため、鎌倉街道が通る高崎の地に目を付けました。


埼玉県・深谷市。利根川の水運を使って江戸から武器を運んだ栄一達は、中瀬地区に武器を隠したと伝わっています。
尾高惇忠の家には、横浜の外国人居留地襲撃について話し合った部屋が残されています。69人もの同志が集まる中、長七郎の猛反対をを受け計画を断念。栄一と喜作は生まれ育った血洗島に別れを告げ、時代の荒波に飛び込んでいきました。


◆高崎城址 (群馬県・高崎市)
交通アクセス:JR高崎線・高崎駅下車 徒歩15分


◆尾高惇忠生家 (埼玉県・深谷市)
交通アクセス:JR高崎線・深谷駅下車 路線バス利用、尾高惇忠生家停留所下車直ぐ





次回5月9日は第13話「栄一、京の都へ の巻」が放映されます