今日は、所沢市田中則行です。産経新聞くらし面にて掲載中の話の肖像画 歌手・郷ひろみさんの2回目で、今回は原点回帰と20年振り快挙についての対話が述べられました。

(産経新聞くらし面・1月3日報道発表)
[聞き手:清水満]


清水:コロナ禍で延期を余儀なくされた『HEROMI GO Concert Tour 2020-2021 The Golden Hits』全国ツアーの真っ最中だ。会場は感染拡大予防対策を徹底し、定員も半分に制限されているが、2月まで続く42公演は全て満席と言う。昨年11月、埼玉県・川口市のライブでは幕開け曲『逢いたくてもしかたない』を始め、誰もが知る耳慣れたヒット曲が次々と熱唱された。

郷:50年間でいろんないい曲に巡り合えた。そう言ってもらえるのは嬉しいですね。何よりコロナ禍と言う状況の中、わざわざ会場に来られた方には本当に感謝しかないです。みんなに元気を…と言うことで、シングルだけで構成したのが今回のツアーのコンセプトです。見に来られる方達はアルバムに入っている曲を聞きにくるのではなく、結局はシングル(で発売したヒット曲)なんですよ。通常のライブはアルバム曲を入れたりしますが、ファンの方が聞きたいのはやっぱり『お嫁サンバ』なんだって。もっといい曲が他にも一杯あるんだけど…と思っても『お嫁サンバ』だったり“アッチッチ”(GOLDFINGER'99)なんだよね。でも“こんないい曲もあるよ”と改めて気づいてほしいと言うのも大切ですね。コンサートでは手を替え品を替え、色んなことをやっています。


清水:『お嫁サンバ』『よろしく哀愁』『哀愁のカサブランカ』『GOLDFINGER'99』『2億4千万の瞳』など全21曲にファンは歓喜した。過去105枚のシングルで約1300万枚を売り上げている。最新曲『ウォンチュー!!!』(令和2年7月発売)への思いは?


郷:50年を迎えて原点に返るべきかなと。色々試行錯誤して「僕の原点は歌謡曲だよな、じゃあ歌謡曲っぽく」を意図して作りました。最初はタイトルも違ったんです。僕がずっと音を聞いていて、前奏でリズムを刻む“間”の部分にシャウトじゃないけど、歌謡曲っぽく何かを一発入れたかった。聞いているうちに“間”の部分に“ウォンチュー”と言うふうなシャウトが聞こえた。「それを入れたら歌謡曲っぽくなるな、それがいい」と言うことで、結局タイトルもそうなった。

半分懐かしさも出しながら、今のサウンドも入れて盛りだくさんにしたんです。間奏も最初に上がってきたものと違って、ラップっぽくして、今と昔をミックスさせて歌謡曲だけによりすぎていない。歌謡曲も感じるけど今もある。その辺りは、かなり意図して作り込みました。ダンスを含めてライブでも映えるアップテンポの作品になっていると思います。


清水:最新曲は平成12(2000)年の『なかったコトにして』以来、20年振りの音楽誌総合チャートトップ10入り。還暦を過ぎた日本の歌謡曲出身の男性歌手としては初の快挙だった





次回3回目では「徹底したリハーサル」について述べていきます